第87章 神化（しんか）

これまでは見ているだけだったが
神がいるとわからないように堂々といるようだ

神の位に近いもの、あるいは気質が近しいものであればわかるが、それ以外には察知も認識も出来ないらしい


それにしても……

よくもまあ、ここまで…ヒビだらけになるまで食い荒らしたものだ



最早見ていて惚れ惚れするぐらい――いつ水が漏れてもおかしくは無い世界だ…神がいる影響を全く微塵も意に介さない程に、邪が強く働き過ぎている……それを齎したのは、他ならない人間だ



この世だけに飽き足らず世界全員が消えるはずだった…が、それを食い止めてくれた……ケイトと、次期原初の神々も、現役の原初の神々も、今もずっと全力で………現在進行形で



散々やりたいように好きにしてきたんだろ？
自分の行動のツケは自分で払え
赦してもらって当然だと思うな
尻拭いしてもらおうと甘えんな
邪魔だ、傍迷惑、消えろ永遠に
以上

「癌」に対しての一言
ケイト筆



『剪定者』としての自我が随分はっきりと出るようになったね……（遠い目）



優しければ何やってもいいのかよ


好きにする
罰を受ける
責務を果たすということだ

罰も受けずに生まれ変われば、受ける罰にその分が上乗せされるのは当たり前のことだろうが


好きにされて
命を奪われて
迷惑するのは本人だけじゃない
一番人生を振り回されて、今後に狂いを生じさせられるのは…今を生きている、そいつの大事な人達だ！！

真面目に生きている人ばかりが割を食い
割を与えた分際で、その立場になると決めて行動した分際で、同族に成り下がって何も感じないで暴走を繰り返し続けられる時点で、どっちもどっち（同じ穴の狢）なんだよ！！



異世界でも…こんな言葉を残すようになった

早い内に大事な人達を全て亡くし、人の手によって奪われて行ったから



『剪定者』とは…実在化させている全てに対して、各々が持つ『癌に対する抵抗力』を高めて癌になりにくい状態にまで引き上げ、『自浄作用（火）』を付与する者のことだ
『全ての寿命を延ばす効果』を齎している


逆に「全ての寿命を無にする」のが「癌と隠れ癌」だ
「創世神の親殺しの前科者で全ての仇」だから

「癌」が繰り出したアルゴ・ウェスタに対して
ケイトは火炎大地斬でナイフごと斬り倒して、完膚なきまでに叩きのめした世界もあった