第87章 神化(しんか)
犯人の名も、魔法も…経歴も…
本人自身…犠牲にして殺した人々へ墓参りもしない、自首もせず罪も償わない姿勢を断固として持ち続ける、正当化する始末に終えない有り様だと……
そして――デメテルは決断した…暴露しないことを…晒して平気でいられる同族とならないことを
繰り返されないのであれば…それ(晒して言及や逮捕を誘導させる行為)はただの自己満足であり、最早詮無いことであると
その言葉に…
ケイトは、怒りも、憎しみも、怨みも、怨嗟も、呑み込む外なかった……
いよいよ新環境ということでの、初めての迷宮での冒険…
それは、とある小人族によって血の海に沈められ、殺されてしまった……
人の新天地には水を差しておいて…差されれば被害者ぶり、やり返す
それなのに…サンドバッグのように散々人へはやりたい放題……
醜悪と言われれば怒るし、自分の言動をかえりみる(振り返る)ことも無ければ反省することも無い
ただただ…人に対して、やりたいようにするだけ…
そして人には、やりたいようにして来るなと咎めて攻撃して回るだけ
だから消えた―――
それに尽きる――――
リヨンもきっと喜んでいることだろう…
ケイトを危険に晒す、ただただ甘えて泣き付いてどう助けてもらうかしか考えられない
人をも癌にして回る、頭のおかしいヤバい連中に、これ以上、もう二度と、付き纏われなくて済んだのだから――←3795ページ参照
現に消されたのは…謝って回った(3718ページ参照)が、受け容れてくれる場所も人もどこにもなく、ほとぼりが冷めるまで逃げる場所に神国を選んで、ケイトさんに助けてもらおう!と主犯格の癌が言った直後だったのだから――
その瞬間―――怨霊達の怨みが、爆発的に増大し、憤怒の如く怨嗟の輪となって狼煙を上げるかのように…雷と一瞬で結び付いて、一瞬で消えた
それが…あのタイミングだった←3728,3729ページ参照
主犯格の癌が消えること…それに加担した隠れ癌が消えること…それは、全ての悲願であり、全ての敵討ち、贖罪に外ならないのだという
二度と生まれてこない存在とすることも含めて―――
全てを――
今度こそ守る為に――――
あの時の悲劇(創世神の親殺し、創世神のみ除いた全殺し全消滅)を、二度と繰り返させない為に――――