• テキストサイズ

Unlimited【ダンまち】

第87章 神化(しんか)





消えてよかった―――


そう…安堵の溜息と共に胸を撫で下ろす心中が、世界中から聞こえた

疫病神なんて目じゃない程の存在だった
目の上のたん瘤なんて比ではないぐらい…



さて…話は変わるが……


創世神の親の力に適合できなければ中身が耐え切れず破裂する
想いもまた同じ

出来たということは…そういうこと(次世代ということ)



そして…
創世神の親時代の時のように、寿命という理を無くし、無限にしてしまうと…

無限に存在できるということは
癌にも無限に存在できるようにさせてしまう

だから…そうならないようにと、気を付けながら生んだ


自分の心が無くなることが怖くて、先に膜を作って覆ってから生んだ

そしたら…
心以外の7人が魂として生まれた



以上が『原初の神々』の説明、事の顛末として明記されている



『神格』とは、『神が神である為の人格、心』そのもの

『原初の始祖神』で言う所の、『剪定者』
癌になった部分や不要な部分を切ることに向いている


そして…その『神格』は、人から与えられるものではなく…既に誰もが持っている

それを腐らせるか、覚醒させるかは…その人次第、という訳だ
神として完成した段階ですぐ目覚めるものもいれば…神字、術式を貰って覚醒させる人もいる


僕等は後者だ
恐らく…経験上、次期原初の神々は皆、後者である可能性が高い

それも著しく……



現に………



アスフィ「だから!!!!いい加減にしろと言っているではないですか!!!!!」

これだけ感情を爆発させてもなお、目覚めないとなれば…


そうも言いたくもなる、か



ケイトから見て従兄違いである彼の名はリヨン

精霊から教わった魔力集中に伴う身体強化=魔闘を用い、
互いに使える練習相手として、拳や蹴りをぶつけ合い研鑽し合った仲でもあった
小人族でありながらヒューマンのような大きな体躯となったのも…初めて唯一対等に接してくれた彼(ヒューマン)に近付きたい、今度こそ守れるようにという憧れ、想いもあったそうだ←553ページ参照

そして――誰も、哀しむことが無いようにとは……


ケイトが、ずっと一方的に苦しめられ、哀しみを与えられ続けている現状を憂いて…変えたいと願ってのものだった

そして――彼を最後に、祖父母と母を除き全ての親しい親族は居なくなった


/ 5225ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp