第87章 神化(しんか)
フィン「どんな条件付きだったんだい?」
アスフィ「それが……
10年以内にLv.100にならなければ戻って来いと」
『無茶苦茶な…;』
ケイトが現われなければ、絶対に不可能であることはわかり切っていた
ケイト「え?もう叶ってない?
Lv.∞でしょ?」
アスフィ「あなたのお陰でこうなったんです!!!!;
一般人なら10年掛けようが100年掛けようが100になんてなり得ません!!!
ましてや10なんて尚更です!!!
報告をした上で、それでも信じられないようなので、実物を見せに行く次第です。
はああああああっ(深々嘆息)
全く……(遠くを見る)
いつまで経っても子離れ出来ない人なんだから」ぼそり
ケイト「お疲れ様(ぽんっ)←肩の上に手を置く
背中は見せるの?その場で?」
アスフィ「ちゃんと個室に入ってからに決まっているでしょう!!!///;(真っ赤)
その時にケイトも当事者として説明をお願いしたいのですが」
ケイト「ああ、わかった。言う」真剣な表情で頷く
アスフィ「まずは宴が開かれるようなので、その時点で私の時空の力を使います。
アイシャの時間を削らないようにもなりますし、力の証明にもなります」
ケイト「なるほど」腕組み納得頷く
一石二鳥って訳か
と呟くケイトに、皆も同様に頷いた
そして…
手間は取らせません!
と息巻くアスフィに、
そんなに一人で背負おうとするなよ?私も頑張るから
と頭の上に手を置いて撫でながら笑って返すケイト
アスフィ「!!///」ぼんっ!!
真っ赤になって黙り込んでしまった
その後…消え入りそうな声で、ありがとうございますという声が小さく小さく響いた
そして――空中で再び抱き合いながら、レイとケイトは到着までの間、眠りに付いた
レイはその時間を名残惜しむかのように、大事に、大事に…頭を抱き抱え過ぎて窒息させ掛けてしまっていた
アイズ「いいな」ぽつり
ティオナ「アイズは終わったじゃん。
私なんて明日じゃなくって明後日だよ?まだ先」ぶーぶー
そうぼやく2人を置いて、2人きりの世界でレイとケイトは堪能し切っていた
2人きりの時間を――噛み締めるかのように――――
『今』という『瞬間』は、『時間』は…『限られた(大事な)時間』だから―――同じ『時間』は…もう二度と来ないから