第87章 神化(しんか)
常人ならば発狂していることだろう…
だが……
どんな環境下に置かれたとしてもなお…
自らの勝手で、水準で、価値観で、勝手に消したり、好きにしたり、振り回したりなんかはしない
だからこそ――創世神の膜から選ばれる
次期原初の始祖神として―――
全ての母体(ぼたい)―――――死ぬ最期の瞬間まで、一兆五千億年も縛られ、搾り取られ続け、全てに搾取と利用をされ続ける生贄として
全てに食い潰され続けてゆく中…何も求めてはならないと、定め付けられた
ぞんざいにされ、蔑ろにされ、負荷を掛け続けられながらも、その中身を知ろうともされず、見向きもされず、ただただ痛め付けられ続けられるだけの存在
想像を絶する痛み、窮屈感、全ては一つも代償を払わず原初の始祖神だけに全て支払わせ、原初の始祖神ひとりのみにしか出来ない役割
黒髪と焦げ茶目から、残った残骸が光となって創世神の親の心が入ってきた際に、目の色は変わらぬまま白い髪となった
その為、本気で力を使用する時のみそうなる
後継者の証として―――
だから――原初の始祖神の心そのものである黒い龍神は、焦げ茶色の目をしていた
死の間際に作ったことで、それが理となり、
死の間際に近い時期に、次世代の原初の神々が神として完成するといった摂理が生まれた
そして――魂が心ごと内に入り、同化するということも
引き継ぎの際、魂が丸々内側に心の中に入り込むという形式も――
全てが宿命づけられたこと、とでも言うかのように―――自然なことのように、幾度と無く起こり続けてきた役割とも言える
それらのことも併せて割愛しながら簡略的に伝えると…絶句していた
本に起こしたいと必死に訴え掛けていた者達、取材班だろうか?
メモを必死に取っていたその手が止まっていた
そして…呼ばれる声に流されるがままに、神速艇に乗り込んでいった
伝えるべきことは伝えた
どう転ぶかは…その人次第
文字通り神のみぞ知る、だ
そうして…僕は神速艇へ乗り込んでいった
ラーファル王は携帯を手に、
見たこともない機能、知らない情報を無限に知れるネット、
様々なものを網羅し、瞬時に把握し、次から次へと使いこなしていった
そして――チャージしにいった;
ラーファル王「神国銀行へ行くぞ!!」
『えええええ!!?;』