第15章 人造迷宮
これでもう…ドラゴン・ソウルは発動できない。
自身の魔力がなくなった今…できることは、浮遊を応用して重力を0にして周囲の魔力を操作させて、無理やり身体を頑張って動かすことだけ。
ヴァレッタ「このっ…くたばりぞこないがああああああああああああああああああああああああ!!!」
ケイト「ああ、その通りだ。よっく覚えとけ!!
人間も、モンスターも!死にぞこないが一番厄介で強力なんだよ!!!
(おまけに呪詛もな!そのせいで未だ体内で増殖中だ!!;)
しかとその目に焼き付けろおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
左掌を上に向けたまま拳を握り締めながらそいつのいる方向へ差し出し、吠えた。
「ぐあああああああああああああああああああああああああああああ」
その瞬間…誰かの悲鳴が奥から聞こえてきた。
そしてその声が聞こえてきた道は直線になっており
その先には地上の光…白い太陽の光が見えた。
ヴァレッタ「この、糞野郎がああああ!!!」
ガレス「させるかああああ!!!」
がきぃん!!
どっごぉ!!!!
怒りと共に刃が振りかかり、背後から斧が交わる。
Lv.5のステイタスを持つヴァレッタは無論、Lv.6のガレスに押し負けて吹き飛ばされる。
アイズ「地上の…光?」
ケイト「アイ、ズ…伝えたいこと、ある。
イシュタル、タナトス、イケロス、ダイダロスの末裔…精霊が…最後に、伝えてきた、こと……」
アイズ「!
最後?一体」
ぐらっ
どさっ
ケイト「はあっ…はぁっ」
一番近くにいたアイズに話しかけた後、
私は返事も待たず、そのまま床へと力なく倒れ伏した。
アイズ「!ケイト!?…(はっ!)
(マインド切れ?
いずれにしてもここに居たら!」
ケイト「きっと…意味が、ある…はずなんだ…ごふっ
後…上に、向かえって…ダイダロス通り…出るって……
…頼む……絶対、伝えてくれ。精霊が…掴んだじょうhげほっごほっ」
そう血と共に咳き込む中、確かにアイズは頷いた。
形勢逆転。
その言葉よろしく、例の不治の武器を失った暗殺者達は見る見る内に劣勢へと追い込まれていった。