第15章 人造迷宮
人のそれを目標にして瞬間移動するか?
いや、でも見たことのない場所に移動できるわけじゃない。
それにできたとしても、今はやるべきことじゃない。
深追いすればこちらが持たない。最悪餌にされるだけだ。
最優先事項は皆で生きて帰ること!
そう考えを纏めてから振り返るとそこは戦場で、
暗殺者までそこへ紛れ込んでいく光景が視界に映った。
ヴァレッタ「ちっ。用心棒のくせに離脱しやがった」
大剣についた血を容器に入れていたようで、それを手にしながらレヴィスは去っていった。
どうやら魔石よりも魔力の質が良かったこともあったんだろう。
ピリリ!
フィン「どうした!?」
アキ『敵襲です!所属不明の敵に襲われてます!』
『血がっ;傷が塞がらない!;』
リーネ『落ち着いて下さい!;』
フィン「!(元から分断させて潰す気だったのか!)
この通信機の裏にある緊急ボタンを押せ!」
アキ『え?
あ、ありました!!切ります!』
つーつー
阿鼻叫喚の声が聞こえてきた矢先の返答は速く、その言葉の後で確認を終えたからか通信が切れた。
受信してから応答するために押すボタン。
それは通話状態で再び押すと、通信が切れる仕組みになっていた。
そして裏側にある赤いボタンは緊急連絡通路、三つのそれのどれもがかけられる。
ロキ直通の通信で、常に携帯させている通信機に繋がるものだ。
ロキ「あー。もしもし?今なあ、心臓の発作起こした患者助けとってなあ。
必要料金300ヴァリスって言うたら泣いて喜んどったわ^^」
アキ『そんなのんびり言ってる場合じゃないんです!15階層で
わっ!』←攻撃を避ける
ロキ「15階層?ほんでどないした!?」
アキ『交戦中です!アサシンが、所属不明の暗殺者に襲われてます!!』
ロキ「!緊急馬車出動や!15階層のどこや!?」
アキ『東です!!傷が治らない武器をきゃっ!』
がきぃん!!
盾が横から入って防がれる中、ロキは一つの結論に至った。
ロキ「呪詛(カース)か!(ぎり&開眼)
わかった!15階層の東や!全力で迎え!
頼む、護ったってくれ!!」
ぴゅうううう
その指示の直後、瞬く間に馬車はそこへ向かった…
それに伴って、リーネ達第二軍は無事救出された。