第15章 人造迷宮
フィン「済まない。ここは任せた!」
その矢先、フィンは行動を移した。
無手状態となったレヴィス、ドラゴン・ソウル発動時の私ならいけると踏んだのだろう。
食人花が次々に増えていき、暴れ回り続けていたことに加え
例の腐食液を出す芋虫が続々と増え続けてきて、押され始めたからだ。
新種の芋虫が現れたことに気付いた私は、魔石のみ手早く空間結界で包囲して倒した。
ケイト「芋虫は私に任せとけ。花に専念しろ!
リヴェリア、詠唱頑張れ!!」
リヴェリア「ああ!」
かっ!
言われるまでもないと魔法円を展開する中、サポートメンバーは露払いに専念していた。
ラウル「ありがとうっす!」
まさか魔操作がモンスター内の魔石に宿る魔力まで操作できるとは知らず
できたことに驚きを示しながらも、私はレヴィスからは目を逸らさなかった。
芋虫がどこから来てるかは察知できる。
全てできないわけではない。できることをする!
黒い大剣を失った後…レヴィスは微動だにしなかった。
レヴィス「大精霊をその身に宿した体…そうか……
貴様、勇者アルルェーチェの末裔か…!」
ケイト「えっと…どちら様ですか?;」首傾
レヴィス「……撤退だ」くるっ
ケイト「させるk
しゅんっ!!!
次の瞬間、彼女の傍に紫紺の外套を着た者が駆けつけた。
ケイト「!(新手か?」ばっ!
レヴィス「エイン!全力で私を彼女のもとへ連れて行け。この血があれば」
こく
ひゅっ!!
その瞬間、レヴィスを抱えて凄まじい速度で走っていった。
刃も空振り、その去っていった方向を見つめながら追いかけた。
ケイト「くっ!(ぎり)
(逃がすか!!)
ドラゴン・ソウル!足のみ集中、浮遊全力!」
だんっ!!!
だが…それでも追い付けなかった。
テレポートを、ダメだ魔力が足りない!;
敏捷のみ極めたのか?えげつない速度だ。
そう考える中、全力で大気中にある魔力もかき集めて走ったが
途中でその先の通路へ向けてテレポートを使うことを思いついた。
しかし思い付いた矢先に反応が無くなった。