第15章 人造迷宮
体外の、魔力なら…操作できる。魔法は無理。
なら……
ぼぉっ!!
リヴェリア「!…これは…魔力?」
ケイト「魔操作と浮遊で立ち上がれ!!)
ドラゴン・ソウル…クリエイト・復元」
体外の魔力を固めた後、浮遊で僅かに浮かしつつ魔力を操作すると共に体を動かした。
無理やりではあるが立たせた後、復元をかけた瞬間に服が直った。
やっぱりだ…服にしか効いていない。
傷口までは塞がらず、氷で塞ぐのはできた。
でも唯一の打開策、『時間回帰』さえも治す行為と判断されたようで呪詛に阻まれた。
否、抵抗を起こして発動できないようにさせられた。
ケイト「私は、フィンに、加勢に行く」
リヴェリア「無理をするな!馬車の中で休m
ケイト「休んでて今の状況が変わるかよ!!
まだモンスターの追撃は続いてるだろ!?
皆戦ってる!
あの武器奪わなきゃまた同じ轍の繰り返しだ!」だっ!
がきぃん!!!!
リヴェリアの制止も聞かず、フィンと私の二人がかりで倒そうとする。
フィン「!傷はもういいのか?」
ケイト「ドラゴン・ソウル発動してる時点で気付け!
肺に血が残ってる程度だ!!」
ぼあっ!!!(魔力をさらに噴出させる)
ケイト(ダメだ。
全身丸ごと覆って呪詛だけ固めて喰おうとしても水と油、焼け石に水だ。
少なくとも、魔操作と魔闘と浮遊で戦うっきゃない!!)
フィン「頼むよ」
ケイト「おう!」
右手に持った剣で振り下ろされた大剣を上へ強引に弾き上げさせる中
左手の剣で下から大剣を持つ腕を斬り裂こうとした。
それにレヴィスの左拳が顔面に迫る中、ケイトはそれを意に介さず庇おうともしなかった。
それをフィンのオリハルコンの槍が邪魔をする。
槍が壊されたあの時、クルスが馬車から持ってきたものだ。
そのままケイトは右腕を斬り裂こうとしたが、腕自体は斬り飛ばされはしなかった。
が、例の黒い大剣は弾き飛ばせた。
それを咄嗟に空間収納魔法の中にしまう中、やっと一息付けた。
これで不治の傷が新たにできることはない。