第15章 人造迷宮
ケイト「炎の咆哮行くぞ!!」
ドン「きゅ!」こく
ぼおおおおおおおおおおおお!!!!
次の瞬間、前から来た食人花に対して道を開くようにドンの口から炎が吐き出され一掃された。
フィン「なかなかの火力だ。
ドン、馬車と共に先頭を行け!!敵が来れば焼いて構わない!」
その指示に頷き、素早く先頭へ移動した。
冒険者達には十分幅広な通路だが、食人花にとっては狭い直線通路。
何本もの長躯が雪崩れ込んでくる。
レフィーヤ「団長、殿は私とフィルヴィスさんに任せて下さい!」
フィン「なるほど。策ありか)頼んだよ、レフィーヤ」
レフィーヤ「はい!フィルヴィスさん!」
フィルヴィス「…なるほど。任せろ!
【盾となれ、破邪の聖杯――ディオ・グレイル】!」
どんっ!!
円形障壁が魔法で張られ、食人花の直撃を纏めて防ぎ、蓋となった。
次の瞬間、レフィーヤは動く。
レフィーヤ「【解き放つ一条の光、聖木の弓幹。汝、弓の名手なり。狙撃せよ、妖精の射手。穿て、必中の矢――】
撃ちます!」
その言葉と共に阿吽の呼吸でフィルヴィスが後退と共に、レフィーヤが前進。
レフィーヤ「アルクス・レイ!!」
眩い閃光が食人花を燃やし、後ろの通路の敵を全て洗い流して一掃した。
新たに後ろから来る中、再び同じやり方で追撃を防ぎ続ける。
ラウル「す、凄いっす!レフィーヤ!!」
ティオネ「壁からモンスターが生まれ落ちる心配はないし最適ね」ふっ
クルス「こ、このやり方、普通に迷宮でも通用するんじゃ?」
フィン「ここから戻ったら何度でも試そう。次、来るぞ!」
再び後ろから来る中、またエルフ達は同様のやり方で防ぐ。
ベート「はっ。ようやく使い物になってきたじゃねえか」にや
リヴェリア「後進が期待を超えて育ってくれて何よりだな」
フィン「ああ。
ベート、ドン、アイズ、そのまま前衛で障害を払え!
先行し過ぎるな!!隊列の長さに注意しろ!」
アイズ「!食人花じゃない…新種?」
その先から現れたのは、六本足が長くミズグモに似たモンスター。
小柄で数多くいる攻撃手段も解らないそれに、攻撃への一瞬の躊躇と警戒が生まれた。