第15章 人造迷宮
ケイト「予めフルプレートで魔力を全員に渡しててよかったよ」ふっ←466ページ参照
笑いながら呟くケイトに、予想だにしない状況にヴァレッタは悔しそうに歯噛みしていた。
ラウル「ケイトさん、助かったっs
ケイト「左右の扉注意!馬車中央に構え!!
敵が来るぞ!!」じゃきっ!!←武器構え
ラウル「切り替え、速過ぎるっすよ…;」
『うんうん』こくこく
やっぱり、君は指揮官に向いてるよ。
フィン「助かったよ。
恐らくあのままでは分断されていたはずだ」微笑
ケイト「気にすんな。
それよりもヴァレッタ、知ってるか?
小人族は亜人(デミ・ヒューマン)の中でも視覚能力に優れている!
私は人族の見た目を隔世遺伝で受け継いだだけの小人族だ!
通りで15mも先の牛や豚が食べてる草の外見まで判別できたわけだ(ぽつり)←484ページ参照、思ったことが口に出てる
おまけにLv.7の恩恵で強化されてる五感だ。
目に意識を集中して見たら、あんまりにも遅過ぎてあくびが出たぜ?」にや
ヴァレッタ「糞が!!」
挑発するかのように不敵に笑みを浮かべて見据える中、ヴァレッタは悔しそうに、面白くなさそうに叫んだ。
再び輝いた次の瞬間、閉まっていた左右のオリハルコンの扉が勢いよく上へ開いた。
そこから食人花が出てくるのを確認後、ヴァレッタは笑みを作って床を蹴り、通路の奥へ後退した。
ベート「てめーら、やるぞ!!」
食人花『おおおおおおおおおおおおおおお!!!』
各々が武器を構えて交戦、戦闘に陥った。
フィン(あの魔道具がオリハルコンの『扉』を開ける『鍵』か…ワザと見せたな。
餌をぶら下げて、本命の罠の下まで導く気か…癪だが乗るしかないか)
ケイト「フィン、扉なら魔力として喰える。
前に進むか?後ろから離脱するか?どっち!?」
フィン「総員、正面に進め!!」
その指示に、団員達は弾けるように素早く動いた。
敵勢の攻撃をすり抜け、素早く、かつ一糸乱れぬ動きで大広間のここから正面通路に駆け込んでいった。