第85章 エラー
その言葉にその通りだと思わされました
事実、私達は忘れさせられている
だからこそ禁じ得ない…
始祖神の犠牲を、知る価値もないと高笑いされているのと何も変わらないことに
されてる側(始祖神)からすれば…
始祖神の優しさにあぐらをかいて貪りくらい続けているだけということに…(きゅ)←唇を噛み締める
始祖神「ケイトが死んだら大変なことになるんだからね!!
生きてる人にも死んでる人にも皆!!」
ケイト「なればいいじゃねえか」
始祖神「!……へ?」
ケイト「知るかよ」
ふいっ
背を向けて去っていくのが目に見えた
自分から距離を取って、どちらも傷付かないようにと、苛立ちも、怒りも、悲しみも、落ち着くまで、飲み込めるようになるまで、そうしていようと…そう願う心を――
少しでも…その心が癒えればいいのですが……
そう願ってはやまない
ですが…それもわかっているからこその言葉なのでしょう
たとえ忘れさせられているのだとしても……あんまりだろう、と
その哀しみを汲んてしまう人だから、寄り添おうとしてしまう人だから…どうしても……悲しみが無くなるはずもなく、ただただ苦しみの一途を辿ってしまっている
それが逆に…他者をも苦しませてしまうとわかっていながらも……
目の前の…それも、大事な人(片割れ)を……見捨ててはいけない人だから……
そんなあなただから…私は、あなたに惚れたのだと思う
少しでも力になれたらと願い、愛する心、優しさに触れて、真っ直ぐにこちらを見て、何でも聞き入れて、汲み取ろうと、活かそうと、必死に頑張るあなただから…愛おしいと…私は想う
何度でも……どんな世界でも……
あなたは…自分を責めてしまっている、咎めてしまっている
それが当たり前の反応だと言うのに…それに蓋をしようとしてしまう
誰かが死ねば、苦しめば、それはまた別の誰かを苦しめ悲しませてしまうと…そう、痛いほどに知ってしまっているから……
だからこそ…がんじがらめになってしまう
自分で、自分を追い詰めて、選択肢を奪って…殺そうとまでしてしまう……
ただただ…人の為に、相手の為に…自分は一切を含めずに……
他者を何よりも優先してしまう
だから……選ばれたのでしょう
いえ…その面こそが始祖神たる証なのでしょう
自己犠牲――その究極体が…あなたなのだから
