第85章 エラー
ラファエル「さて…どこから説明致しましょうか?」
ケイト「…
あの…」
『?』皆の目がケイトに集中する
ケイト「……遠い昔、ある日に言われた言葉がある
お母さんが死んで間もない時のことだ
人類への裁きを決めろ
世界へどう為すか…どうなって欲しいかを、と
お前には…それを定める
資格が、権利があると」
そう当時のことを伝えてくれた
当時
↓
「この世界を終わらせるも終わらせまいもお前次第
好きにせよ
お前が死ねば世界はいずれにせよ終わる」
ケイト「!」瞠目
「これはそういう定めだ」
ケイト「まだ決まっていない!!!(かっ!!!)
勝手に決めるな!!!」
「人間は、最も醜く、最も歪な存在である
だが…それ故の美しさも、尊さも、僅かながらに合わせ持つものもいる
お前は人間ではない」
ケイト「わかってる
……………
それでも…………
それでも………
ここが好きだ
お母さん…
ずっと…浄化を手助けしてくれていた
生きやすかった
お陰で
どんなに苦しくても…この世の不浄の方が辛かったから
もう……一緒にはいられないけれど
あ
ははは
傍に居てくれてる
ひとりじゃ…ない」母を霊視し、微笑み掛け、頭を撫でてくれた手を撫でる
「忘れるな…
お前は…
キリストと同じく、この世の実在化を手助けする為に放り込まれた
目的はどうあれ…結末は同じだ
目的は違えど、
結果的に、実在化を助けている点は変わらない
キリスト様は、罪の浄化が目的
お前は、母を助けることが目的
二番目から頼まれたから」
ケイト「わかってる…
私は…本来なら、生まれないはずだった存在
でも…母親だけでなく、二番目の頼みだけでもなく…
ただ…この世を存続させようと頑張ってくれている、その神様や精霊達の力に、なりたかった
そのお陰で…ここまでに、神に、至ることが出来たから
至るまで、専念させてくれたから…学びに、修業に……
だから……
今度は、私の番だ!って思ったんだ……
大好きだから…神様達が、精霊達が……」微笑
その想いは…今も変わらない
そう付け足し言い放った
その神とは知り合いだったらしく…
ラファエル「ああ、原初の邪神様ですね
あの当時、本当に腹を立てていらしたから居ても立っても居られなくなったのでしょう」