第84章 竜の巣
ケイト「ありがとう…っ」
涙が…ぽろぽろと溢れては零れ落ちていった
送られてくる力、温もり、暖かさ、それら全てが語っていた
生きろ――と
精霊神から受けたそれにより、以前よりも浄化の力が増しているのを感じた
今にして思えば…癌の存在によって、結界が弱まっていた可能性も鑑みれる
だからこそ…元凶の癌による癌化、ひいては不浄化を抑える為に、オラリオに向かわされたようにも見える
そのせいで…妊娠後、益々衰弱が酷くなり大変なことになった訳なんだが…;
科学文明の土地に癌がおり、魔法文明の所にも癌がいたせいで…;
だが…ケイトは闇が多い中では生きられないことも、精霊王から教わった…←1380~1382ページ参照
精霊王が妊娠中のケイトに当時に刻んだ、太陽のような紋章は…今にして思えば原初の始祖神の紋様だった←1193ページ参照
6月8日に5000年の時を経て終末神を全て浄化して回り、この世界へ帰ってきた後…←1542~1545ページ参照
アルとディが産まれた後に、産後の肥立ちもあってすぐには解かれなかったが…僕達が神に至ったのを機に解かれた
カミラに渡した後…アイシャに渡した理由…←3713~3715,3801~3802ページ参照
それを同時期に教えてもらった…
ルーカという、アマゾネスの女性だった
だからこそ…アマゾネスへの偏見も無かった
彼女は短髪で、ケイトと初めて出会った時と全く同じ髪型だった
快活に笑う子で、ケイトと同世代で、幼い頃アイシャに拾われたらしい…
アイシャが初めて殺生石への封印から癌の狐人を助ける際、ルーカも手助けをしたという…
ケイトとの初めての出会いは…遠い昔……
3年も前の話だ
ヘレイオス街がオリハルコンが産出されることもあって寄った時のこと…
当時、ケイトは酷いいじめを受けていたのだが…ルーカはそれを笑い飛ばした
快活に笑って、「親無しでも強く生きて行けると証明してみせるんだ!それが私の生きる道だ!」と…
それが酷く衝撃的で…面食らっていた
「元気出しなよ?そんな奴の言いなりなんてなってたら勿体ないじゃないか!^^
折角の人生…お前の為に使え!!
お前のことが大事でもない奴なんかに負けんなよ?!^^」にししっ
アイシャ「ルーカ!行くよ!!」
ルーカ「ああ!
じゃあな!」だっ