第84章 竜の巣
従来の世界ならば…
原初の始祖神によって
『実在化』に『自浄』を上乗せすることで、『実在化』の力を2倍に
「癌」になる確率を2分の1にまで下げられている
だが、世界が「癌」になる世界ならば実在化出来ない
次期原初の始祖神がいる世界の場合…
次期原初の始祖神によって
原初の始祖神による2倍の『実在化』に、更に同様に2倍の『実在化』の力を上乗せすることで、『実在化』の力を2倍×2倍で4倍に
「癌」になる確率を4分の1にまで下げられている
と同時に、世界が「癌」になる世界であっても実在化出来る
『実在化』の力の行使、及び、『自浄』の力の行使が出来、それに特化している
それが『原初の始祖神』の力の真髄
魂の膜にある『実在化』の力に働き掛けることが出来る
魂の膜は全て繋がっている、そこに『自浄』の力を流し込めば、元々が光の力だからその分より強化される
双方共に光の力だから、お互いに弱体化せずに逆に強化され合うってことだ
もっと細かく言うと…
創世神の膜による『実在化』の力、原初の始祖神による『自浄』の力
原初の始祖神は双方の力を持ち、行使出来る
『実在化』の力にも弱点がある
それが「闇」、凝り固まりや歪み、怨念や怨み憎しみ等々だ
価値観や固定観念、思考の柔軟性を無くすと、膜が凝り固まりちょっとした歪みで割れやすくなる
それを防ぐのが『自浄』による浄化だ
膜に触れる「闇」を少しでも減らす、その為に膜限定で『実在化』の力を送ると同時に『自浄』の力を送り続けている
それによって膜に触れる「闇」は減り、「闇(癌)」として完成するまでの間のみ『確実に守り抜き続ける礎』となっている、という訳だ
ケイト『人の在り方は人それぞれ
だとしても歪むまで押し付けてはダメ、人の気遣いを蔑ろにする行為を善だと言ってはならない
タカリ屋になっちゃう、「癌」と同じ
どれだけ貰っても返さないのが当たり前になったら終わる、人として
そんな人に何かあげたいって思う?何も返さなくて当たり前って人にさ
人を見る余裕がどれだけ無くなったとしても…そこだけは欠いちゃダメでしょ
思い遣りにはちゃんと思い遣りで返さなきゃ
仇返しになっちゃう
凝り固まってしまえば…それ以外何も見えなくなってしまう
そうなれば衝突もするし争いも生む、傷や怨みも呼ぶ
それが「闇(癌)」だ』
