第84章 竜の巣
ケイト「私が望むのは…
誰も…苦しまなくていい、痛むことなんてない…無駄になんかならない…
皆が報われる、誰も歪められなくて、尊重し合って、支え合って、大事にし合える!!!
そういう社会だ馬鹿やろおおおおおおおおおおお!!!!!!
価値観も、考えも、そりゃ皆違うんだから、大事だって思うものが皆違う
でも…喪ったら、二度と戻らない
同じものになんか二度と会えない、話すことも、同じ時を過ごすことも、笑い合うことも、ぶつかり合うことも、何も出来ない
そんなことが…正しいなんて…‥そんなこと無いだろっ(震)
全部大事にすればいい話じゃんか
代わりになるものなんか一っつも無いんだからさ
繰り返さないようにすればいいだけじゃんか
なんで…それが異常だとしか扱われないんだよ!!!!!!!!」
涙を流しながら咽び泣く、叫ぶケイトに…
まずは自分からなんだよ
大事にしない勘定に含めるのは……
だから…自分が危うくなる
そう判断した
アイズ「……」
ケイト「ひっく;ぐすっ」
アイズ「大丈夫」
『?』
フィン「アイズ?」
ケイト「?」しゃっくりを上げる
アイズ「私が…守るから(ぎゅっ)←拳を握り締める
絶対に(真剣)
私は…世界中の誰よりも、あなたを信じてるから…
私の一番、大事な人だから」微笑
突如…上空で空が割れる…
天から無数の『天使の梯子』が降り、『竜の巣』が顕現した――
その光景はあまりにも圧巻過ぎて…息を吞む人が大多数出てきた
アイズ「……――え?」
天から降ってくる『光(天使の梯子全て)』が、
中央に鎮座し聳え立つ大いなる大雲の竜巻、『竜の巣』の中央に集まる
全ての雲と光が細やかな神字となって連なり、『ひとつの術式』となって、アイズの胸へと入っていく
宿ったそれは――『風』
『原初の滅神』が新たに創った『風(片割れ)』だった―――
原初の滅神は雷が得意で、風はそこそこ普通だった
だが中には風が得意な滅神もいた
ので、教えてもらったりしつつもあったのだが…どうしても適性が無かったらしい
得意なものに任せようということになった
訳なのだが…
今回は恐らく――アイズの心に惹かれて、神器ではなく…『神字の術式』を与えた…といった所かな?←4694ページ参照
『竜の巣』という名の―――