第84章 竜の巣
拘束官「お前にとっちゃ…
確かに嬉しいことだろう…
人に降り掛かるはずだった分、自分が引っ被れば…少しでも減る
そう学んじまった
そう大きくなってしまった…
どうにもしようがねえよな…こればっかりはよ…
それが…お前の本質だっ!(ギリッ!)
自分の身を削っても、幸せを削っても、そうしてでも…守りたいってよ…
その為なら…他の人達全員が無事なら……お前一人ぐらい、なんてことないだろうって…――
そう、散々植え付けられて大きくなっちまったんだからな!!!!←涙目
そんな…馬鹿なことがあるかよ…!!
あって堪るかよ!!!!!!!!」慟哭
ぽとっ
ぽととっ
っ――
フィンクスの息の詰まる音がする…空気が張り詰めていく…
何故泣いているのかわからなかった…何が哀しいのかわからなかった…
数分前までの、自分なら……
ケイト「………
もしかして…傷付けてた?;」たらーり
『今更気付いたんかい!!!;』びしぃっ!!
ケイト「え?;
ごめん、そんなつもりも、気も、全く無くって…
ごめん、至らなくて…そこまで、考えられてなかった……
そっか…←考え
そっか……←俯き
ごめん…そりゃあ…
痛いっ…ごめん;」涙目お辞儀
拘束官「アホ」ぽかんっ!!!←脳天に拳叩き下ろす
ケイト「いったっ!!!;」脳天押さえ
拘束官「いい薬だ!!!いい加減学習しろっての!!!;
お前の性分なのもわかるがな!!!;もう少し自分を大事にしろってんだ!!!;」
ケイト「だからぁ!そういう習慣なの!!;ずっとずっとそういった悪習に囚われて…
頑張って抜け出そうとしてるけど、やっぱり長いのこっちなんだもん!!!;
難しいよ!!;頑張るけど!!!;」涙目&頭抱え隅っこに三角座り縮こまる
拘束官「ったく…;
わかってるっつぅの…←溜息
傷付けようと思ってやったことでもねえって、軽んじてる訳でもねえって…
でもよお…やり切れねえんだよ…こっちが(ガシガシ)←自身の後ろ頭を気まずそうに掻く
(すっ)←ケイトの前に座り、顔を覗き込む
そこだけはわかれよ…?なあ」ケイトの双眸を凝視
ケイト「………‥←見つめ合ったまま凝視
(くしゃ)←顔が痛々しく、切な気に歪む
……‥うん…わかった…
こんなこと、もう言わない…ごめん」お辞儀
拘束官「おお」ぽんぽん
なでなで