第84章 竜の巣
書記官「他に何か聞きたいこと無い?」
ケイト「何で狙ってくるの?;」訝し気
『え?』
ケイト「力と心は密接に繋がってるでしょ?
エネルギーに分解してもこちらの心無くして叶わないし思い通りにはいかないよ?
力の主導権はこちらにあるもん。奪ったって意味ないのに」
書記官「あー…
だとしてもね…
願いが叶うかもしれないって聞いて、じっとしていられる?」
ケイト「…なるほど;」
書記官「そもそもがだよ?
1兆5000億年も実在化を続けられる、それも∞もの世界も魂も全てを。
そんな力を、ひとりだけの為に動かしたらどうなる?何だって叶うでしょ?」
ケイト「絶対やだ」怪訝
『え゛;』
ケイト「それで他の人が割りを食ったらどうするの、そんなんやだよ」きっぱり
『そこなんだよなあ…;』しみじみ
原初の始祖神「うんうん!!//」パチパチパチパチ!!こくこくこくこく!!キラキラ微笑←心底嬉しそう
ケイト「だってさ…自分の願い叶えることに使ったって、自分の為にも人の為にもならないじゃない。
何でもやれるからってやりたい放題したら自分の力が伸びない。切り抜ける為の知恵も武器も何も持てない。力無しじゃ何も出来ない人になる。それだと困る!
何でも思い通りって力を持たされても困るよ。絶対使わないから!!」ぷいっ!!ふんっ!!←腕組そっぽ向く
書記官「これだから選ばれたんだって;」ケイトを指差す
拘束官「そこが分かんねえからなあ~;」天を仰ぐ
審査官「でも、だからこそなんでしょ?」
真偽官「尤もね」頷
書記官「まあそうなんだけど…あはは^^;」
ケイト「人が幸せでないと何の意味も無いじゃん。
思い通りに何でもやったらいいように転ぶかって言われたらそうじゃないでしょ?
人にとってもいいようにじゃないと絶対やだ!もし仮にそうだとしてもやだ!!
……‥困るじゃん…振り回される人達が…
何にも気を遣われないでさ、何でも思い通りにされてさ、振り回されるばっかりでさ…
そんなの。よくないよ…ヤダよ、絶対」ぽつり
『そこを考えられないから、普通は;』苦笑
ケイト「へ?」きょとん
書記官「人を見るってことだからね?そこが」微笑
審査官「本当、癌とは正反対」二度頷
真偽官「いつものことね」しみじみ溜息
拘束官「ま~な。そこがらしいとこだろ」くすっ
『言えてる』頷
ケイト「?;」首傾げ
