第84章 竜の巣
ケイト「ねー…」
フィン「うん?」
ケイト「シリアス続きで疲れが抜けない…;
何で?;」
フィン「理由言ってるじゃないか;自分で」
ケイト「何でだろう…
何で絶え間なく、あれやこれやと用事が積み重なっていくんだろう;
休みのはずなのになんで…;」
アスフィ「折角の長期休暇なんだから切り替えて!」
リュー「気に病むことはありません。
次に来れば追い出します」キラン!!←木刀に手を掛ける
フィン「シャレにならないからやめてくれ;」
ティオナ「そっかあ…ケイトって次期原初の始祖神だっけ。
だから膜の浄化が2倍、実在化が2倍、だから癌への染まりやすさが4分の1で、増殖のしやすさも4分の1になったんだね」メモメモ←4838ページ参照
テレビに書かれてある情報を見て、メモするティオナに…皆は一同に頷いた
ティオネ「わかり切ってることじゃない」
ティオナ「でも膜だけの浄化って…中身は自分で守らないとだよね?」
ケイト「当たり前じゃん。
何でもかんでも浄化してもらって当たり前ってされたら困る。
………
でも」俯
『?』
ケイト「……でも……
助けられない人の方が、圧倒的に多い…
なら…膜だけの浄化なんて、何の意味があるんだろうな」痛切涙目
フィン「意味が無いとでも…?」
ケイト「だってそうでもないと。…さ」苦し気
一度染まったものは染まりやすい、癌の染色の影響はたとえ神になろうと落ちることは無いから
といった旨を記した部分を――静かに指差す
フィン「神であっても、癌であっても、人であっても、何であっても…変わることは無い。
気を付けなければならないことも、染まらないよう心しなければならないことも…
君は十分、よくやってくれている…僕はそう思うよ……
たとえ…君にとっては、無いものと同じだとしても…守られたものの方が、圧倒的に多い。
大丈夫…君は癌じゃないよ。
第一、人に、自らの犯した罪を着せて平気でいられる人じゃない。
癌には騙されたけどね?」肩すくめウィンク苦笑
ケイト「ぐすっ…」鼻をすする
フィン「まさか…そんな自覚が無いから、あれだけ罪悪感も何も感じてないとは思いもしなかった。
君が目を覚まさせてくれたお陰さ?
第一…君は、ちゃんと僕達を見て、懇切丁寧に伝えてくれただろう?
―――癌の恐ろしさを」真剣