第84章 竜の巣
フィン「あー…そればっかりは……ね;」
リヴェリア「耐性も付いてちょうどいい、等とはいかんしな」
ティオナ「え?何で?」
フィン「考えてみればわかるだろう?;」
アイズ「染まることで…染まりにくくとはいかないから」
ティオナ「え?どういうこと?」
ティオネ「察しなさいよ;」
アスフィ「つまり…一度出会い染まることで、一度悪影響を受けたものは再び染まりやすくなるということですね」
『あー』
ティオナ「耐性とは逆なんだ」
リヴェリア「つまり癌化し掛ければ癌化しやすい魂となる。
抵抗力は本人の心構え次第という訳だ。
一度大丈夫だったことから慢心も祟ってという例もあるぐらいだからな」
リュー「つまり癌になりにくい魂とは…」
フィン「癌を寄せ付けず、かつ、癌に何をされたとしても決してブレないもの、ということになる」
アイシャ「難しいね…
好感を抱きやすいよう、印象を抱くよう、徹底して取っているし;」
ブランシェ「ただの我が儘ボーイね」
ノアール「その限度を超えた無理強いだ;
染まらないように気を付けないと、あっという間に取り込まれて殺されるまで利用され続けるぞ。しかも守られない上報われない」
ケイト「あー…だからさああ…;
あんなのに、掛かり切りになること自体、不利益っつうか、不毛というか無益らしい;
時間の無駄だから今出来ることに専念しなさいだって;」
アイズ「こうやって注意し合う時間は大事じゃないの?」
ケイト「大事、本当に大事。
だけど論点がズレてる;
癌の危険度はわかり切ってる。染まったら一蓮托生に巻き込まれて一緒に世界を癌化して回る癌に成り下がってしまう。
世界の癌化を進めて癌の世界と化した世界がここだった。それを何とかした、次期原初の始祖神の私が居たから現実足り得た。
私がまだ引き継いでいないことで、無限の己以外の存在全ての実在化の力を持ったまま生まれ変わってこれた。だからこの世に居るだけで実在化の力が垂れ流しになってより強固になった。
実在化(浄化)の力が原初の始祖神様が送っているものに、私の分も加わったことで単純に倍になった。
その結果、染まりやすさも増殖のしやすさも4分の1にまで下がった。傍に居るもの、接点の多いもののみは守れた。
だが一度染まったものは染まりやすい、癌の染色の影響はたとえ神になろうと落ちることは無いから」
