第84章 竜の巣
ケイト「ぅ…?」ごしごし←目を擦りながら僅かに目だけ開ける
あ、起きたか
男『要は『人のせいにしない』ですよね?
【神王】様も言っていましたが』
ケイト「ひゅっ!!」血の気が引き息を吸う音
自身の話題がテレビに出ているだけでこれだ(苦笑溜息)
そう言えば、いつもテレビを避けていた気が…;
いい加減に慣れて欲しいんだが…そうもいかないんだろう;
対人恐怖症がぶり返さなければいいが……;
人からの評価が恐いものだと身に染み付いてしまっている
人は平気で傷付け続けてくるから…たとえ、悪いことをしていなかったとしても
父からの虐待で、人に助けてと言えばいじめられ、父が母と姉と祖父母を殺せば殺人者の娘としていじめられ…といったことが異世界でもあったからね……
人に対しての信頼性というものが無い、皆無と言って等しい程に…だから人に頼る行為がうまく出来ないまま成長してしまった
それが奇しくも…癌から遠ざけることに繋がっている
だが…自分を大事にすることも遠ざけてしまっている
いつか…自分も人も大事にした上で守るというやり方を身につけていかなければならないね
僕もだけれど…;
男老人解説『そうですね。
人のせいにすること、そこを正当化してしまえば学びへの妨げとなりますから…
ですが癌はそれを悪いことと思わず平気で取ってしまうし、繰り返してしまう。
そこが分岐点ですね…癌になるか、ならないかの』
女キャスター『つまり学びに変換する為に必要な『反省』という行為を、癌は取れない…ということですね』
男老人解説『はい。その通りだと私は見解しております。
その結果…
周囲の学びも阻害してしまい、歪みそのものと化してしまうのではないかと』
男『正当化集団ですね』
女キャスター『一番の肝は何でしょうか?
やはり…先程言っていた内容が?』
男老人解説『そうですね…
一番癌を示す指標は何か、で言わせてもらうと「人を見ない(我が儘の限度を超えた)無理強い」ですね。
罪だけでなく、その反省しない行為をも正当化するんです。
必要だから、と…反省せず繰り返し続ける行為も含めて。
例えば無自覚型ならば人助け、自覚型ならば思いのままで。どちらも欲望に忠実で、自分の気持ちしか見ないから。
巻き込まれる人のことを、迷惑を、考えない人だから発生することです』
