第14章 遠征
ケイト「こういう細長いお菓子もあってね。フィン」
フィン「ん?」もぐもぐ
ケイト「これ口に咥えて食べ進めて。手で持っちゃダメだよ?」
フィン「ああ。わかった」ぱくっ
頷いてチョコのついたお菓子を口に咥えて食べ進めている間
私はフィンに近付き、反対側から食べ進めて唇を奪った。
無論、右腕で背を、左腕で頭を抱き締めながら(キラン)
決して逃がさん!//(にや)
ちゅぅ~っ
唇が綺麗に重なり合う中
数秒ほどそのままでいて、優しく唇をついばむように唇ではむはむした。
フィン「!!////」瞠目
すっ(唇を離す)
ケイト「っていうのを恋人同士がやってたんだ^^//」にこにこ
ティオネ「だ!だんひょ!わたひも!!」←咥えながら叫んでいる
フィン「~~~~っ//////」←堪らず声にならない声を出している
ラウル「…団長?;」
右手で自身の顔を押さえたまま、俯いて固まっていた。
フィン「不意打ちだっ////」ぼそ
ケイト「?」きょとん
フィン「ふいっ)済まない//…少し一人にしてくれ////」
つかつか
そう言いながら私に背を向けて、物置の中へと去っていった。
その背からでも、耳に至るまで真っ赤だったことに気付いたのは言うまでもない。
ティオナ「ねえねえ、10歳からは普通の料理だったんだよね?」
ケイト「うん。素朴ながらもまともでとっても美味しい料理だよ?」
ティオナ「じゃあその前ってどんな味のもの食べてたの?」
ケイト「んー。基本泥水か泥団子かな?」←34ページ参照
『え』ぴたっ←固まる
ケイト「いやあ~、でも閉じ込められる場所の床が泥でよかったと思うよ^^
だっていつだって食べれるし、お腹が空けばそれで膨れるし。
知ってた?泥の中には意外と栄養g
『人間の食事じゃない!!;』
続け様に人の食べるものじゃないと、何度も口々に言われた。
ケイト「え?でも生きてさえいられるなら別にいいでしょ?
その気になれば人間、何でも食べれるよ?
流石に糞や尿は無理だけど」
『……』硬直
何でそんな顔で固まるの…;
哀愁漂うような眼を周囲から向けられる中、私にとっては普通だったからどう反応を返したらいいか困るばかりだった。