第84章 竜の巣
だと言うのに……
再び嘆息を零す中…潮風が僕等を揺らす
サインと握手を交互に求められていき、辛うじて揺れる中でも書き進めて行き、頑張って対応するケイトに…苦笑交じりに溜息を零した
フィン「………‥
散々疑っていたくせに…」ぽつり憮然
黒竜を討伐した当時…
中々信じてもらえずにいた、あろうことか疑われてもいた……
だが…1000年も過ぎれば、変化も起きる
そのことを軽視した…可能性までをも……
その結果…黒竜であることの発見、何なら封印される前に起きたことであることの証明も次々暴露された
ケイトがクリエイトで『過去を映す水晶』を作り出してくれたお陰で、色々と立証が次から次に進んでいき、あれよあれよと言う間に立証され、誰も文句が付けられない具合に、『最後の英雄』とされたのだった……
まあそれはそれとして置いておいて…
依頼が入ってきていた
『世界同盟』からだ…
一時、迷宮(大氾濫)から助ける為に立てられたもので、後に形骸化していくかと思われたが…←3499ページ参照
お互いの抱える問題、共通ごとに関して互いに動くといった方針で連なっていた…
神国への依頼でもあったのだが…ケイトが適確だろうと言われ、現在…市民カードの通知を経て依頼が入ったという訳だ
やれやれ、休暇中だと言うのに…;
まあ道中だと言われればその通りなんだが…‥;
その依頼とは――『世界三大秘境・竜の谷の踏破、及び、隻眼の黒竜の子の討伐』
ダンジョン、つまり迷宮と同じく、神が地下に封印されているのかな?←2036,3506ページ参照
いや…違う感じがする
だが…今こうしている時も、ずっと凶悪な竜種が流出し続けている、だけでなく増え続けている。とも記載がある
『中で何が起こっているのかの調査も兼ねて行って欲しい』とのことだ…
なるほど;
確かに…神国にしか出来ない案件だね;
迷宮を攻略したこと、仕組みも明かしたこと、その歴史も…
神々を怨み全てを憎み闇に飲まれ暴走した哀れな『闇に堕ちた神・魔神』を魔界に封印する為、神々が協力し合って『魔神』から『神の力』を奪おうとした矢先、『神の力』を『地上の者全てを殺す為の殺戮兵器』として下界の地上に解き放たれたこと。それを神々が各々の分身である『精霊』達を通じて地下に封じ『大穴』、すなわち『迷宮』となったことも
