第83章 剪定
でも…誰かが、やらなきゃいけないんだ
誰かが――!
なら…やるしかないだろ
電池も、消える…
電池の役割である俺であっても、寿命が尽きるまでに、代わらなきゃ…
代用品じゃない、と…お母さんは言ってくれた…
でも……
でも…ただの電池替えと、何が違うのか…俺にはわからない」震え俯く
『……』
フィン「え?」
急に道具扱いしているように思えて、思考が停止した
だが…違う
本能でそう感じた…
ケイト「俺は…俺自身だけが、消えるなら…それでもいい……
でも…皆が消える方が、もっと、もっと!嫌だ!!
皆のせいにしてるみたいな言い方になっちゃうかもだけど…
皆の方が…俺は大事だよ……
大好きだから(ぽつり)←消え入りそうな声で呟く
でも…その為に……動けなくなる……
生きてるってなんだよ
ずっと閉じ込められてるって…何なんだよ!!!!(涙)
思うように動けない、触れられない、抱き締められない、大事な人と…一杯、沢山、やりたいこと、一杯、あって、やりたいのに、何も、出来ない
そんなのやだよ!!!!!!勝手だよ!!!!!
ごめん…ごめんっ…やっぱり……俺…無理だ;耐えられない;
抱き締めたいよ、触れたいよ、一杯…大好きだって伝えたいよ
それも何も出来ないんじゃ…何の為に生きてるのかもうわからないよっ(ひっく、えっく)
俺は‥生きたいよ
皆と、色んな事一杯して、一杯一杯色んなとこ行って、大事なもん一杯見つけて、
これまでも、これからも、一杯貰ったみたいに、お互い、与え合って、支え合って、大事にして、これからも…って、ずっと、って、想って、たのに
無理だ、なんて…そんなのやだぁっ」ぼろぼろ滂沱
はちきれてしまった想いが、鼓動となって響く
痛切な想いが、痛みまで、強く、端々まで、心にしみわたっていく
アル「よしよし」頭撫で抱き締める
ディ「だいじょーぶ」ぎゅうぎゅう
アル「一緒、いるよ」
ディ「動けなくても、一緒」
アル「中、大丈夫」
ディ「一杯しゃべろ」
赤子が真っ先に動いた
抱き締めて、頭を撫でて、擦り寄ってくれていた
ケイト「みん…な……ごめ、ん」
アイズ「大丈夫」
ティオナ「わかってるって」
ロキ「恐ぁなっただけやもんなあ」
ディ「聞いてた!?」
アル「マンマ!!?」
ケイト「うん…一杯、しゃべろ?^^
居よ」ぎゅ
