第14章 遠征
フィルヴィス「レフィーヤ!
私を弟子にしてもらえるよう取り持ってはくれないか!?//」
そうレフィーヤに詰め寄る声が響く中
私の中で、「負けたくない」「もっと強くなりたい」という想いが跋扈した。
レフィーヤ「そ、それに関してはそn
フィルヴィス「弟子を募集してないだろうか!!?」ずいっ
レフィーヤ「わかりません!;」
そんな騒がしい声が響く中、芋虫がいただろう場所に向かって…
見た瞬間、あることに気付いた。
今気付いた…
ケイトは、辺りに飛び散らないよう計算して斬っている。
飛び散る範囲が必要以上に拡がらないよう、最小限になるようにしてる。
それも込みで見て…本当に、凄いと思う。
フィンがケイトが入ってくる前、親指が疼くと言っていたらしい。
その理由が、今になって解った気がした。
とてつもなく強く、高みにいる。ステイタス抜きにしても!(ぎり)
まだ、冒険者になってたったの3週間…なのに…どうして?
馬車内に乗り込んだ後、どことなく空気は重かった。
圧倒的な力の差を、あの動き一つで感じられた。
まだ…入り立てなのに。
私の時とは、全く違う。
他の人とは違って、できることが多過ぎる。
それほど過酷な環境だったことが、よくわかる。
クリエイトだけじゃない。
たくさんの魔法を自在に無詠唱で出しながら助けてくれた。
それもドラゴン・ソウルを纏った魔法で、隙無く魔力を喰らいながら…
圧倒的に…私達とは、違い過ぎる。一線を画すなんて次元を、遥かに超えるぐらいに。
入る前から、私は…私の剣術は通じなかった。
今でも……助けられてばかり(ぎゅう)
このままじゃいけない。追い付きたい。追い越したい。
そう強く望むほど、強くなるほど…ケイトのしている些細な変化が、そこから垣間見える強さが顕著になっていく。