第83章 剪定
白の国の、マチという紫髪の女が怒鳴り込んできた
クロロ、団長と呼ばれる黒髪の男と
マチ『癌になりたくないのなら…
人のせいにするのをやめなさい
『本意でなくとも背負う心』が大事
あんたは、その大事な根幹を失ってはいないでしょう?
自分にとってで、全てを歪めるとかなんて小さなものなんだよ!
『一番大事な根幹』は!『ここ(背負おうとする心)』なんだよ!!
ケイト…あんたは、たったの一度も、捨てたことなんてない
それが…大事なものなんだよ!
ちゃんと…ちゃんと、向き合っているじゃないか!!
どんなに傷付いても、傷付けられても、心無い言葉を掛けられても!あんたは何一つとして捨てたことないじゃないか!!!
独り善がりに、捨てたことなんて!!たったの一度も!!!
それが!!愛が!!!一番大事な根幹なんだよ!!!!
自分にとってで捨てようとしない心が!!!大事にしようとする根幹が!!!!
それこそが!!!背負うってことなんだよ!!!!!!
ちゃんと居るんだから…見なさいよっ
ばかあっ』涙
ケイトを抱き締めながら叫び散らした
『大事にしようとする根幹』
それを損なわないことこそが、癌から遠ざかる『心の主幹(主立った根幹)』
『それ』が、滞りを綻びさせ、循環を生み、彩りを生み、成長を呼び起こす
『全てを大事にしようとする心』が、「不循環」を避け、「癌化」をも浄化し、『清浄な流れ』へと引き込む『基点』となる
それが『神』の証
「癌」は、『それ』を自分にとってで「歪める」
人の『大事にしようとする根幹』を見ないから、「自分にとって」で「歪める」から、『それ』を見極めようとも見ようともせずに決め付けるから、「癌」は…「癌になる道」から逃れられない
人も、自分も、大事にね
ケイトが言っていた言葉が、今になってその意味がわかる
ケイト「自分のした行為は、自分のものだ
そこに罪があると言うのなら、自分の罪だ
人の罪を、自分の罪にしてはならない
自分の罪を、人の罪にしてはならない
そこを「歪める」から朽ちていくんだ
朽ち果てて消えていくんだ
「人のせいや人の罪にする」
「それ(歪み)」は、その人の為にはならないし、身にもならない
ましてや…『繰り返さないという学び』へは繋がらない
『学び』や『成長』への――「妨げ」となってしまうから」
