第83章 剪定
侑子『水を極めたものにしか、火の暴走は止められないわ
火を本当に制御したいのならば、従うことよ
己の意志に、己の心に
己が心に寄り添い、耳を傾けた時、力は目覚めるわ』
剪定の術式の見た目は『太極図』だった
たとえ小狼が女の子でも、年齢がずっと離れていたとしても、小狼が小狼である限り、桜は小狼を選んだ
総帥(幽霊)「ちっ…忌々しい始祖神め…
魂に宿っているからと、特別扱いしおって…
次期始祖神…お前もいい加減気付け…始祖神に食われるぞ
お前は所詮、この世に顕現する為だけの生贄に過ぎん!
『この世を顕現させる為だけの生贄(道具)』に過ぎんのだ!!」
ケイト「ああ――知ってる」真剣な表情で睨視
総帥「!!」
ケイト「そんなのどうだっていい…
皆が無事なら、それでいいんだよ(にや)←口端を上げ笑い掛ける
俺にとっての一番は――それだから
それに…特別扱いしてないことも…
それだけでないのは、既に知っている
食う気なら、最初からやれてるさ
やらないから、始祖神なんだ…だから――最高なんだよ^^
俺の…一番は、フィンだ
でも…それと同じぐらい、大好きで、大事なんだよ^^
どんなに利用されたっていい、どんな風に想われたっていい、俺の誇りだよ、一番の人だ
その人が、幸せになるのなら…なってくれるのなら……
俺が実在することで、どんな効果があるかだとか、そんなのは些末なものでしかないんだ
だから――大丈夫
信じる
大好きだから、信じられる
消えたって構わない
死んだって構わない
大好きだから…どう転んだっていい
愛してる」
涙ながらの告白に…
『平然とこういうこと言う人だから…』
『もお;』
様々な反応がそこかしこに溢れていた
ケイト「結果的にそういうことになってたって、結び付いてたって、この想いは変わらない
大丈夫
知ってる、わかってる、そんな気も、つもりもないことも
でも…俺にとって悪くないようにって、必死に頑張ってくれてるのが、一番伝わってきてるし、何より嬉しいし、ちゃんとわかってる
だから信じられるし、それごと愛せるよ
大好きだから
だから…守るよ
お前が望むのなら、大事な皆を…俺にとって大事でなくても、大事でなくたって構わないから
守りたい…大好きな人の、大事なもの達全部を……愛してるから^^」