第83章 剪定
術式は…心で扱う
心は…魂の核だから
霊体の核が魂ならば、その魂の核が心
全ての核、根っこは――心に直結している
芽?
全部を実在化させる原動力
そう思ったら――自然と、抵抗が収まった、抵抗しなくなったんだ
剪定とは――心
水は鞘で、剪定の火は刀
どんなものでも消えて欲しくないという想いは一緒
その暴走を止める為の水であって――それ以外には鞘にはなり得ない
全部込みで、始祖神なんだな
全部、ありとあらゆる核が、剪定
細胞における核、生き物における心臓
なくなれば――死ぬ
火の心と水の本質、どちらの成分も、全く全てが、全部が全部同じでないと――耐えられないから
だから…俺の中に、宿った
剪定以前に、始祖神として、創世神として、認めてもらった証
それが――創世神の膜
始祖神の膜ではない
俺の膜だ
魂の外殻は『始祖神の創世神の膜』だが、その外殻の上を更に覆っているのは『俺(ケイト)の創世神の膜』だとのこと
全部の原動力
全部の力の源
剪定
心
火
それを、その暴走を抑え込むのは、抑え込めるのは、水だけ
癌とは――心の在り方だから
心臓が黒く染まれば、全体が黒く染まる
墨汁となって、全体に滲み出る
心と本質は、一体だから
表裏一体に、密接に繋がり合っているから
だから…心の有り様が一番重要になってくる
『人を見、寄り添う心』が――
以上、ケイト談
フィン「それにしても…随分と溜め込んだね」
ルパンが盗み込んだ財宝の山を見て、思わず感嘆の息を漏らす
証拠部分だけでこれだ…
かなりの財になっただろうね…ルパン達にとっては
臨時収入としては絶大だろうが、ちゃんと報酬も与えないとね?何より…国王を助けたんだから、休日にも拘わらず
テラン国王「こっそり忍び込んでは頂いていったんだろう。山のように!」ちっ!←忌々しげ舌打ち
ケイト「苦悶)止められずごめんなさい」頭下げる
テラン国王「何故お主が謝る?」
ケイト「いや…だって……
俺の力が足りないばっかりに」ずうううん←肩落とす
テラン国王「何を言う。
術式の力は絶対だ、お主が悔いることでもない!
一番悔いるべきはこいつだ。もう死んだがな」肩で総帥を差す
ケイト「それでも…力が及ばなかった。
術式の存在を知らず、下手をすれば…世界が、闇に包まれる所だった」