第82章 光芒(こうぼう)
魂は…在る限り、光と闇は切り離すことは出来ない
切り離せるとしたら――消す時のみだ
魂は必ず光と闇が在る混合物であり、どちらに偏るかというだけでしかない
神の在り方
・光として完成した存在、闇さえも光の原動力とする
癌の在り方
・闇として完成した存在、光さえも闇の原動力とする
見事に対照的であり、全くの正反対の在り方であることがわかるだろう
それと同じことが術式にも言えるのだとしたら――『光芒の術式』もまた同様に、強引に術式で切り分けられた存在なのだろう
だからこそ――共に同じ空間に辿り着いた時、互いに自然に引き寄せられた
引き寄せ合った
基が一つだったから―――
だからこそ――今がある
光もあっていい、闇もあっていい…
大事なのは――本懐は、『どちらも蔑ろにしないこと、無いものとしないこと、歪めないこと』
間違ったっていいんだ…互いに在りたい形が違ったっていいんだ…それなのに……
勝手に勝手で歪められる、痛め付けられる、酷い目にだって遭わせられる、遭わされ奪われ喪った側が加害者のように歪められる
そんな歪みに着手して何になるだろう…
痛め付け合うしか残されていないのに…
にべもないことに執着して何になるだろう…
きっと誰もがそうなんだろう――
だから――言ったんだろう…決めたんだろう……君(ケイト)は(ぎっ!!)←歯噛みする
伝わっているものも居るから
歪めるものばかりに囚われず、もう、前に進もう…
俺の目には見えるから、もう伝えることは無い。これ以上は執着を生む、互いの為にもよくない
もう…俺達の為に生きよう、生きて行こう…俺の伝えたことは無駄じゃない。助けられた存在は、無にはならない…これ以上はもう望まない、無理に該当するから
見える俺にとっては助けでも、癌にとっては傷付ける行為だから
と
フィン「ふざけるな!!」
一番諦め切れていないのは君じゃないか!!!
でも君は言った…
もう、大丈夫だ…
ありがとう(微笑)
報われたよ^^
もう…俺の人生を生きたい
お前達と共に生きて行く人生を、共に歩みたい
皆が…お前が、何より一番だから^^
そんなの――断れる訳が無いだろう!!!
私(ケイト)の光(光芒)だから――(微笑)
フィン「それを―――(ケイトを!ケイトの想いを!!)穢すな!!!」
