第14章 遠征
外に出ると、フォモールの大群がそこにはいた。
ベート「ちっ。相変わらずうじゃうじゃと群れやがって!」
ケイト「皆!ここは私に任せて!
ずっと動いてなかったから鬱憤溜まってんだよ!!」
フィン「魔力として喰らう気かい?」
ケイト「うん!」こく
フィン「…ふう。わかった」肩すくめ
ベート「おい」イラ
フィン「確かに君にはまだ、遠征が始まって以来何もやってもらっていない。
温存の為に控えさせていたわけだが、魔力の足しにする為なら止む無しだ」
ケイト「よっしゃ!^^」ガッツポーズ
ベート「精々取りこぼすんじゃねえぞ!」
ケイト「わかってらい!」ばっ!←馬車から飛び降りる
かっ!(魔法円展開)
ケイト「【我等に害する者を捕らえよ!――束縛(バインド)】!」
次の瞬間、白い魔力が彼等を縛り上げた。
レフィーヤ「バインドって…前に白い鳥にやろうとしてた時の!?;」←168ページ参照
ケイト「いっくぞぉ~!!」ばっ!
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!
右掌を天に掲げた瞬間、太陽の光が如く魔力が地響きを上げながら集いに集った。
ケイト「【集え、我が魔力よ!幾重にも分岐し、我等に害する者全てを貫け!!――サイレントランサー】!」
白い太陽に匹敵する魔力の塊を無数に分岐させ、音もなく相手を貫いた。
一匹残らず倒したつもりだったようだが1匹忘れている。
ケイト「501匹居たんだ;あちゃー、ミスった;」
「…;」がくがくぶるぶる←残り1匹
リヴェリア「…凄まじい威力だな」
最早焼け野原同然と化したフォモールの大群がいた場所を見てぽつりと零すようにリヴェリアは呟き、僕らは頷いた。
リヴェリア「何発撃てる?」
ケイト「50発は撃てるよ、最低で。
でも意思はないのに感情あるんだね、モンスターって」
リヴェリア「!何だと…」
ケイト「58連発分がちょうど魔力の高さ。
あ、でも魔力を精神力に変換しながらやればもっといけるかもしれない。
ここはダンジョンだし、壁を魔力に換えながら撃てば無限かな?」
『えげつない…;』
ケイト「あ。でも捕らえた後、すぐにこうすればよかったんだ。束縛からの繋げ技。
【捕らえし者を貫け!――棘(トーン)】!」
次の瞬間、束縛からの繋ぎ技として捕らえた縄の魔力を棘状に変化させて内から滅多刺しで倒した。