第81章 結び
『剪定者』という『癌を排除しようとする火の心(主軸)』を持ちながら、
『どんなものでも消えて欲しくは無い』という『その火を鎮める、水(魂)の本質』を常時宿し併せ持ったもの…
それこそが『創世神そのもの』と呼べるものであり、その在り方が『創世神の心そのもの』なのだという……
そのものにしか、『創世神の膜』は新たには出現しない…
『創世神だと認められなければ』
それが『原初の始祖神』と『ケイト』『のみ』とのこと
だから――代わりにはなり得ない
『創世神の膜』は――原初の始祖神と俺しか認めない、それ以外が中に入れば殺す
ひとつとして消させない為に――
その想いを、守る為に、遺した全てを守り抜く為に――!!
その想いを、願いを、汲めるものにしか発現はしない―――決して!!!
原初の始祖神曰く…魂の外殻の上に纏わり付いている『創世神の膜』には、3通りの役割があるとのこと
1.始祖神の魂の周囲に纏わり付いてる膜は『胎盤』
2.それ以外の全てを繋げている光の糸が『へその緒』
3.それ以外の全てが『胎児』
全ての存在は繋がり合っているので、糸電話のように思ってることや考えていることが伝わるのは当然なのだとか…
現世に生まれ変わっている間のみ、この世での修業に集中させる為に霊体を蓋とすることで途絶えさせているそうだ
その膜は…白の国の布に似ていると感じた
後で聞いたが、創世神の膜を参考にして清浄神が作ったらしい
どこまでも伸びるらしく、話したら苦しくないようにある程度調整して伸びてくれた
ただし、やはり限界はあるらしい
引き継ぎ業務
1.繋がったまま始祖神がケイトの魂の中に入る
2.ケイトの魂の外殻を球状にして安定化させる
3.ケイトの魂の外殻の上に纏わり付いている『創世神の膜』を、始祖神の『創世神の膜』と同化させる
馴染むまで時間が掛かる
魂の外殻とは、始祖神の『創世神の膜』を元にしたもの(神に至る前からあるもの)
『創世神の膜』とは、ケイトが神に至った時に発現したもの(始祖神のとは別物)
だがその膜同士は『全く同じもの』なので、本質的にも問題無く同化は行われる
その為、入れ替わる時にも膜から自然と受け入れられるので問題無く出来る
お揃いね、と始祖神は笑った
俺達は『結び』なのだと言う――全てを結び、繋ぐもの