第3章 家族として
それから出立の用意を済ませてすぐ、オラリオへ向けて出立した。
3日かけてオラリオに着いてすぐ、英雄を一目見ようと集まる人だかりに見舞われた。
ただ、当のケイトは未だに目を覚まさず寝入っていた為、それを伝えてからスルーして僕らはホームへと帰還した。
さて…説教の準備もしておかないとだね。
あの「奇跡の光」から一週間後、ケイトはようやく目覚めた。
その頃にはLv.5になったことと、英雄だという話題が沸騰していた。
目覚めてからすぐ、街と皆が大丈夫かどうかを聞かれた。
生き返った人達もいること、いずれにせよ全員が全快状態になったことを教えた。
すると安堵の息をついていた。
さて…そろそろいいかな?
フィン「ケイト、正座^^」
ケイト「え?」
フィン「正座」
ケイト「…えっ…はい!;」
ベッドの上で、慌てたように正座をした。
フィン「君が起こした行動が呼び寄せること、その意味がわかるかい?」
ケイト「……統率、できてない?;」
フィン「そう。
ロキ・ファミリアはLv.1の冒険者のたずなさえ取れないのかと思われる。
他には?」
ケイト「…独断で、単騎で退治したこと?」
フィン「それもある。後になって依頼を受けたわけだけどね。
5000匹とわかっていて、遠征をLv.1になったばかりの冒険者に一人だけで行かせた無能と思われかねない」
ケイト「うっ;」
フィン「やれやれ…そこまでは考えつかなかったみたいだね」溜息&目瞑
ケイト「えっと…;」おろおろ
フィン「ファミリアに所属したからには、行動一つに責任が伴う。
君はもうLv.5になったんだから、余計にだ」
ケイト「え!?;5!?;」
フィン「頷)うん。
もう上級冒険者の仲間入りだ。それも第一級のね。
行動一つで何かしら言われることもある。
たとえ身に覚えのないことでもあっても、下のものがやったことは上がちゃんとしていないからだと責められることだってある」
ケイト「!!」
フィン「他にも、言われそうなことがある。
君が冒険者登録をした次の日に行動を移したのは、ファルナを利用する為だ。
と思われることだってあり得る」
ケイト「そんなこと!」顔をあげる
そう言い出すケイトに、僕は頷いた。
そのつもりがないことぐらいは、既にわかっていたから。