第14章 遠征
フィン「遺伝的に見れば種族的に『小人族』ということに変わりはない。
治療院でも一週間寝入っていた時に裏は取っていた。
それでも確証を得ていなかったから、念の為に条件に紛れ込ませておいたわけだ。
詳細がわかって確証を得てから、婚姻届けの際に君の種族を書き換えておいたんだが…
気付かなかったんだろう?結婚に浮かれてて^^//」にっこり
ケイト「うああああああああああああああああああああ!!!;
もう赦さない!絶対赦さないいいいいい!!;」ぺしぺし
フィン「ごめんごめん^^;
大変だったんだよ。
アミッドに診てもらった時、種族的にどちらか聞いた際に「小人族だ」と言われたから。
アミッド『見た目はヒューマンですが、体のつくりは紛れもなく小人族です』
という証言の裏付けをしててね。
おまけに君は街にヒューマン以外の種族はいないとまで言ってくる始末だったし。
でも小人族という種族を知らなかっただけ、おまけに小人族自体が街には極めて少ない。
僕を見てヒューマンだと思った理由も頷けたわけだが確証には至らなかったから」
ケイト「ヒューマンでも大丈夫だとかなんだとかあああ!;」ぺしぺし
フィン「あれは紛れもなく本心だ。こればかりは信じて欲しい^^;」
ケイト「馬鹿あ馬鹿ああ馬鹿ああああああああ!!!!」
フィン「ごめん!赦してくれ;」
ケイト「隠し事の馬鹿ああああああ」
フィン「こうなるとわかっていたから後に回したんだよ!;」
ケイト「後に回すな!死活問題いい!!」ばこばこ
フィン「だから済まない!!;」
ぎゃーぎゃー!!
その喧騒は馬車の外にまで響き渡り
ひたすらバコバコ叩きながら異議を唱え続けるケイトの声と
ひたすらに謝り続けるフィンの声が、18階層に響き続けたという…
喧騒が止むまで、あと10分――
ボールス「…何があったんだ?;
(あの【勇者】がひたすら謝り倒してやがる;」
リヴェリア「痴話喧嘩だ(溜息&目を伏せ)
(昨日の内に伝えておけばいいものを」溜息
ちなみに後にフィン曰く、ケイトのバコバコはそれほど痛くなかったとのこと。
強いて言うなれば肩こりが取れる部類の叩き方だったそうだ。