第81章 結び
始祖神「ケイト…あなたは始祖神
これからなるのだから、もう軸は完成しているのだから―
しっかりしなきゃ、ね?」
ケイト「………っ(きゅっ)
うん」
口元を噛み締め、両の拳を強く握り締め
震えながら、頷いた
黙って、見送るしかないのだと――痛切に、感じざるを得なかった
始祖神「ほっとくしかないんだよ
癌を癌だと見れない
神を癌だと見て歪める
そんな人には、そんな癌には、寄り添ってはいけないんだよ
思ってもいけないんだよ
消えて欲しくない、死んで欲しくない
その想いに寄り添ってくれる人なら神だけど、そんな人ばかりではないんだからね?
癌相手にやれば、殺されるまで吸われるんだからね?
吸い尽くされて、殺されておしまいになっちゃうんだからね?
そうなったらおわりよ?
やめておきなさいね
線引きよ(すっ)
大事なことなの(なでなで)←頭を撫で、頬に手を当てる
あなたには最も必要なこと!
撥ね除けなさい(微笑)
どんなに受け入れ難いことでも、現実でもね…?
あなたなら――きっと大丈夫
絶対――出来る
あなたは――私なのだから^^
ね?」微笑
ケイト(違う…違うんだ!!
俺が欲しいのは…そんなことじゃない!!!!!)瞑目震え
光速で伝わってきたそれらの情報量を、無理やり喉奥に流し込み、消化しながら…
僕は、言葉を紡いだ
フィン「348年…?
何のことだい?」
ケイト「始祖神の…寿命だよ」ぽとっ
震えは未だに止まらず、増して行っていた
涙が続け様に落ちていくのが見えた
ケイト「始祖神が消えたら…死んだら…全て終わるんだ
私に、次世代に、引き継がなきゃ…
始祖神が生み出した全てが消えちゃうんだよ――っ!!
だから――
だから――――――」涙
フィン「待ってくれ、話が見えない」
ケイト「全部消えちゃうんだよ!!!!!!!!!!!
だから――
だから――――
魂が死ぬ前にって…俺に、一杯…色んな事、与えようと、してくれてっ
なのに俺…っ(ひっく震)
何も、守れなくって…(ぽとっ、ぽととっ)
癌も、世界も、魂も、お母さんが生み出していった全部もっ(嗚咽喉震え)
俺…守りたいのに、何も
なんにもおおおおおお
わああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっ;;;」慟哭