第81章 結び
ンー…どうしたものかなあ;
隙あらば奪おうとしないでくれ…;←何をとは言わない
酔いに酔って、キス祭りしてきながら股間を触ろうとして来るケイトに…
やんわりと抱き締めて拘束して、そのまま無理やり唇を奪った
頬を染めながら目を潤ませ、上目遣いに僕を見上げてくるケイトに…思わず欲情しそうに
なってる場合じゃないだろう!!;←瞑目し言い聞かせ中
やりたくて堪らなくなる済んでの所で必死に押さえ込む僕に、何度も何度も圧し掛かりを掛けてくるケイト
まるで…
まるで――
必死にじゃれつこうとして来る犬を必死に追い払っている気持ちになってしまう
両手で腰を掴んでふんふん!と頭を擦りつけてくる犬を、見ているだけで重なってしまうぐらいに…;
うん…魂にずっと触れていて欲しい、少しでも近くに居て欲しいという気持ちは痛いほど伝わってきた
伝わってくるんだが…;
落ち着いてくれ!!!!!!!!←主に自分に言い聞かせている
数十分は経っただろうか…
ようやっと落ち着いたのか、少し大きく息を深く深く吐いて
そのまま深呼吸に移り…
天を仰いだ
ケイト「………」
そのまま中空を見つめ続ける君に…
何を見ているんだろうか、と気になり…同じ方向を見る
そこには変わらず星があるだけで(部屋の中だが透過中)、何も変わり映えの無い光景だった
水上都市オルガノ(天の塔)の自室だ
ケイト「………あのね…」
フィン「うん?」
ケイト「………
お母さんから…始祖神から、言われたんだ」すっ←見上げていた顔を俯かせ項垂れる
フィン「…何を?」
ケイト「………
「無理に正す必要は無い
無理強いになるからね」って…
それに…こう返したんだ
「笑って見ているしか出来ねえのかよ!!!」って…
悲痛な叫び声が、喉を食い破るみたいに響いた」震←小刻みに震え出す
その折、ケイト…ではなく、下垂体に宿る始祖神からイメージが送られてきた
始祖神の声に、慟哭を漏らしたケイトの姿…
俯き、目元が見えない
だが…水滴が一つ、落ちるのだけが見えた
ケイト「でも…
でも……(わなわな震え涙声)
始祖神「泣く価値なんか、無いんだよ」
ケイト「でも―!←顔上げ
でも……←俯き
……………」歯噛みし、項垂れる
後…348年しかないんだよっ」涙