第81章 結び
涙を零しながら、頷いた
ケイト「うん
でも、でも――」両の拳を強く握り締める
フィン「戻らないんだね」
ケイト「うん!!
こんなフラフラした自分じゃ、人を、安心させられない」
フィン「安心させてどうしたいんだい?」
ケイト「ん?ひっく」
フィン「安心させて何がしたい?」なでなで微笑
ケイト「ぎゅーしたい」
フィン「うん、よしよし←なでなで中
ぎゅーして、その後はどうする?」微笑&優しい声色
ケイト「?
んー
しあわせに、したい」
フィン「そうだね」瞑目微笑
ケイト「めいわく、へらしたい」しゃっくりを上げながら右手の甲で涙を拭く
フィン「僕も幸せにしたいよ、君のことも、子供のこともね?
でも…」
ケイト「?」ぱちくり
フィン「幸せな形は、人それぞれだよ?
無理に縛られる必要はない
人の反応やご機嫌伺いなんて、いくらしたって、人の欲望は尽きることはないんだ
人に振り回されたり、縛られないで欲しいと言ったのは、それでなんだよ?
脅かされないで欲しいから
だからね…?
君を愛して欲しいとは言わないよ?」
ケイト「ん?」首傾げ←意味が分かってない
フィン「無理に嫌いなことを、求める気はないからね?
無理に好きになる必要だって無い
僕らの為に愛してくれ」肩を掴んで揺する
ケイト「!!」びくっ!!
フィン「だなんて強要もしたくはないんだ」ぱっ←おどけたように肩から手を放して笑い掛ける
ケイト「??」おろおろきょときょと
フィン「ごめんね…
戸惑わせるつもりはなかったんだ
ただ…これだけは覚えていてくれないか?」
ケイト「?」
フィン「傍に居て欲しい
隣に、居させて欲しい
僕は…僕らは…君を愛しているよ」微笑
ケイト「!」じわっ
ぽとっ
フィン「どんなに嫌いでも」
ティオナ「うん!」
アイズ「私も―一緒^^」
フィン「ずう〜〜〜〜〜っと…ね?」微笑
ぽとっぽととっ
滂沱の涙が溢れては止めどなく零れ落ちてゆく…
これまで泣けなかった分を取り戻すかのように
涸渇していた分を、取り返したかのように…
溢れ出しては止められずにいた……
フィン「君の嫌いな所も、僕らは愛しているよ」
ぎゅう、なでなで
フィン「大好きだよ」
ぎゅうううう
ケイト「ひっ
うっ
わあああああああああああ」瞑目慟哭