第81章 結び
ケイト「しょうがないでも上限を作らないと
お金貸して
しょうがないからいいでしょう
と、上限もなく繰り返していったら、あっという間に返せなくなって、臓器売らなきゃ返せない額になって、自分の命すら脅かすよ?
自分で自分の際限を無くしちゃダメだよ
あっという間に死んじゃう、消えるんだから…(真剣な目で遠くを睨視)
仕方ないでも上限は定めておかないと、増える一方になる
巻き込まれた立場に立って作ったら?
私は…死にたくないよ
急に急で巻き込まれて、更に、その命も背負わない人間にはね
殺されたくない
そこと向き合えなきゃ、永遠に履き違えたままだよ
自分の願いの為に、何がどうなっても、自分の罪だとは思わない
それが違えた認識であるという自覚もない、繰り返し増やし続ける
その認識、在り方、考え方を、癌と呼ぶ
認識を違えている自覚もない
不要なものを巻き込まない→不要に巻き込まない→不要な負担を減らす
と繋がっていく
癌化から遠ざかる術となる
不要な迷惑を掛ける在り方、考え方
それこそが…癌の根幹、主軸なのだから
自分という軸をはっきりと持って、良く生きないと…」
フィン「だとしても…
人の顔色を窺ったり、脅かされることは無いと思うよ?
君は逐一大事にしようとしがちだが…それだと、下手に出ていると、付け込まれる
人の反応に脅かされる必要はない
人の顔色や行動を追わない
目で喋ってるから十分
それ以上すると、下に見られたりバカにされる
自分に自信のない人と思われる
人は捨て置くこと…始祖神からも言われただろう?
要は…流されないことだ」
ケイト「……うん…
向こうの(書いてる方の)世界で…
お爺ちゃんが死んで、親戚からも言われたよ
死因はコロナによる(癌の)間引きではないけれど…」俯き顔に黒く影が差す
フィン「自分で自分を傷付けるマネはダメだ
人からも傷付けられたらいけないように、自分を守るように
せめて…そこを肝に銘じておいてくれ」
ケイト「それでも…(俯いた顔が上がる)
俺は、俺を愛することは無い
許すことも、好きになることも…絶対に!(真剣な目で双眸を真っ直ぐ見やる)
大事にするなんて…死んでも嫌だ!!」
知ってるよ…
君は――その時間と労力を、大好きな人を大事にすることに使いたい人だから