第81章 結び
脈動について説明中。
魂同士が溶け合った、全て一つに…
それぞれの異世界の自我も、前世や前々世の自我も共に……
自我(人格)は別個だが、本質、根っこ同士で繋がり合っており、全く同じ根っこを持っている為、根を介して繋がり合ったそれが一つに凝縮したようなイメージに近い
文字通り、『全て一つに』、だ
特筆すべき点と言えば…
体外に全く出なくなった
力も、その余波も
瞳が発光するだけ
それも…瞳孔だけに変わった
瞳孔が大きく開くこともなく、純白に
眩しさも感じさせないぐらい、留まり、一つになっていた
赤目現象の白色バージョンだろうか…
変化点としては…
完全に一つに溶け合った
触れた瞬間にだけ猛威を振るう
害するもの、脅かすものが
穢れならば全てに伝播して浄化される、強制的に
触れた傍から、一瞬で全世界全て、端々に至るまで、その全てが
始祖神の魂も、真の父親である黒龍神も、玄武という亀単体の水神も、全て――…ケイトという一つの魂、一つの想い、一つの力になって(と化して)いた
『不幸な人を作らないやり方、それを根差すこと』
神国における法規に置いての『原則』として、一新された
神国民における、心の方針として
始祖神の言葉で、『以下の文面』が書き記され、遺されていくこととなる
『願い(理想)への想いの強さのままに暴走し、「大衆を脅かす存在」だから
巻き添えを食らって、後始末や皺寄せを被らされて、それで人が死んでも「自分の罪だとは思わない」
だから「繰り返す」ばかりか、「より一層大規模になっていくだけ」
そういう存在が「癌」だから…「あれ」には歩み寄ってはダメ
心を許したり開いてはダメ
あなたが殺されてしまうから
決して、心を許さない、距離を置く
そうして、身を守りなさい
心も、魂も、あなたも
全てを守る為にも』
始祖神様から、『癌について』の伝言
それを受けて、作られた『原則』であると明記された
確かに、世の中にはしょうがないこともある、必要だから仕方ないこともある
だからと言って…上限を付けなければ、際限を無くしてしまう
そうすれば待っているのは破滅、自壊だ
何事にも上限、線引きは必要だ
生きていく上で必要だからと言って減らさずに、増やし続けたら自らも人をも世界をも脅かす