第80章 願い
脈動――
魂同士、近しい者達と一体化する状態
互いに呼応し合い、互いに呼び合い、存在を主張するかのように、魂の底深くで力強く脈動する
脈動同士が重なり合い、一つの力強い脈動となる
そしてそれは――『瞳(ひとみ)』に宿る
白目でない部分のみ、黒目(虹彩と瞳孔)のみが純白の光と化していたそれが…変わる
額の紋様(⦿)
その外側の円が集中したい箇所のみを覆い、一点に集約される
全ての魂の力、体の力、心の力、全ての力を一つに一体化させ、一点に集約する技…
それが脈動……
互いに高め合うでもなく、重なり合い、共鳴し合い、その上での一体化なので、途方もなく莫大なものとなる
それも…
基となるものの内、始祖神という強大な魂がいれば、言わずもがな……
いずれは…原初の魂同士で、脈動させ合った力で、フローブラストを放つなんてのもありかもしれない……最も強い力となるだろう、想像だにしないけれど
そんな想いをよそに、歩いていると…
「わっ!」
ケイト「あ、ごめん」
一人の冒険者にぶつかり掛けた
その時…あなた(読者)(神様)と再会した!
(オラリオ・ラプソディア参照)
ケイト「お!
あなたじゃないか
久しぶりだな、元気ー?」微笑し手を振る
あなた「うん、そっちは?」笑って手を振る
ケイト「元気元気~^^」ぐっ!←親指立てる
「え?神様、お知合い…」
あなた「うん、数千年ぶり」
「だったんですか!!?;(ぎょっ!)
ケイトさんって、え?ここの国王様!?
確か始祖神様って聞いて…」あわあわ
あなた「落ち着いて、エマ」
「そうですよ、落ち着きがない
(こほん)
私はカレン・モーリスです
お久しぶりですね…ケイト様」微笑
ケイト「?」
あなた「知り合い?」
ケイト「いや……」
カレン「覚えていませんか?
……あの時…
赤子を背負ったまま、モンスターに襲われていた所を助けてくれたではないですか」
ケイト「……‥
あー!!あの時の!!
確か行商に行ってて、店番してろって言われてて
でもモンスターの襲撃でバタついて…結局帰ることになっちゃったんだっけなあ……;」遠い目
カレン「あの時、冒険者だと思ったんですが…;」
ケイト「いや、あの当時は冒険者じゃなくって…
まあ冒険者に鍛えられたものでもあったけれど」