第80章 願い
苦しそうに俯くファイに対し…シャオランとサクラが伝えて来た
自らの願いを――
黒鋼「正確には6人と一匹な」
モコナ「一(いち)モコナ!!!モコナキーック!!」飛び蹴り
黒鋼「何しやがんだこの野郎!!」
モコナ「モコナはモコナだもーん!!
数え方も一モコナ!」
黒鋼「訳わかんねえ理屈並べてんじゃねえ!!・・;」
ファイ「でも…これでわかったね
モコナが転送した先で、長く留まらない理由」
小狼「歪みや澱みを無くす為」
桜「最小限に済ませる為に…」
ケイト「そっか…
そこら辺が知らなかったんだよなあ…;」
桜「ケイトさんは…
私達の代わりに、関係性を対価にしないといけないはずのそれを、変える為に
ケイト「ごめん、そこは意識してなかった;」手で止める
桜「でも――!!
支払ったのは…ケイトさんで」
ケイト「お前達が共に居て欲しいと願ったのは、私だけじゃない
でも私がやりたくてやったことだし」
ファイ「俺達は満足してないので~^^
ケイト「え゛!;」
小狼&桜『少しぐらい、お返しさせて下さい』微笑
シャオラン&サクラ『俺達&私達の為にも』頷き微笑
黒鋼「俺も同意見だ
内容はともあれな」ふんっ&にや
モコナ「モコナも~!^^」ぴょぉんっ!!
ファイ「俺も^^」挙手
いい感じがした
それできっちり釣り合うような…
後腐れが完全に無くなるような…
そんな感じがした
ケイト「ふるふる)←本当は認めたくは無いが故の震え、それ目的ではなかったから尚更だった…
わか…った」
渋々、声を詰まらせながら言った
長い長い、沈黙の後で
その意図は、想いは…ちゃんと伝わっているように見えた
理に問題が無いよう
カチリと噛み合ったような、そんな感じが…
こっちにとっては…十分なのに、余りあるぐらいなのに……
そんな想いを、胸の奥深くに押し込んで
飲み込んだ
ファイ「さてと、方針は固まったことだし…どうする?」
黒鋼「まずは仕事だろ」淡々
小狼達『俺&私も』
モコナ「モコナも~!」
仕事に乗り出していく皆を見送り、別れた
始祖神とも完全に一体化出来るようになった
けど
まさか…
私の魂の内に、命懸けで守ってくれたお母さんの霊体(分体)がいるとは思わなかったなあ…←微笑
益々、良く生きないと……