第80章 願い
シャオラン「いえ……
俺は中にいるだけで何も」ずうううん
サクラ「私も…」ずうううん
黒鋼「お前ら(写し身共)には聞いてねえ!!
……ったく
もっと他にやりようはなかったのかよ」
ファイ「う~ん
言いたい気持ちもわかるけれど…予期しないものは防ぎようがないかもよ?」
小狼「問題は…これから、どう返していくか」
ファイ「そういうこと」
桜「力に…なりたい、です」
ファイ「二人の言う通りだと思わない?
おと~さん♪」肩の上に肘を置く
黒鋼「おい、そのノリやめろ!!」サブイボぞわっ!!
ファイ「えーいいじゃない♪」
モコナ「モコナも力なる!!
いっぱいする!!」
ケイト「無理しない範囲でね?
(くす)
ありがとう」微笑
で、再びファイがボードに書かれたまとめを指差す
ファイ「つまりこういうことだね?
体
・写し身の体から人間の体へ変換し、魂を宿らせる装置(神の力で十分足りた)
→俺達に対価を依頼
魂
・写し身という理による、肉体へ与える変化の無効化
→時間と労力、神の力で十分に足りた
・同じ魂と体という人同士が共に存在することで発生する澱みと歪み、それらを無にする
→予測外の事態に付き、全ての力を持ってしても対価が魂一人分のみ、魂もう一人分が足りず『癒えない傷』が対価となる
癒えない傷の対価を、俺達が支払い済み
本来なら、関係性(記憶や繋がり)を対価にする必要があった
けど
記憶が無い状態で共に存在することも(同じ世界にずっと居れるが、初対面で全て初めから)、
記憶はあるが繋がりが無くなることも(同じ世界に居れなくなる)、
ケイトちゃんはどちらも望まなかった
だから、それを叶える為に対価が増大した
無理を叶える為の代償として――
で、俺達が支払う対価の分を減らす
その対価となったのが、俺達に教えてもらった大事なもの
ってこと」微笑
モコナ「なるほどお~!♪」ぽんっ!←手を打つ
ファイ「釣り合わなかった分が、ケイトちゃんに降り掛かった
だから…
俺達の支払う対価は少ないまま、最大限の利益を得られた」俯
シャオラン「魂の対価をちゃんと返したい
一人分だけではなく、ちゃんと均等になるように…
そして――それから7人で旅に出たい
それが―――俺の願い(望み)です」真剣
サクラ「私も…願いは同じ」真剣