第80章 願い
海中心の世界一周旅行の予定を立てた
だが最初は竜の谷
談笑しながら昼ご飯を一緒に塔の最上階で済ませて
それから―――私は一人で、ある場所に赴いていた
いずれ来るだろう――もう一人の自分の為に
時を同じくして――対価を払い終えた一人の人が、4人を引き連れて来た
ケイト「よっ!
会ったのは右目越しかな?
もう一人は記憶越しだったか…
まあ兎にも角にも…(すっ)←手を差し出す
初めまして、小狼、桜」微笑
小狼「…初めまして(きゅ)←手を握る
…知っているようだな
俺が本体であることも、ここに来たのが…」結んだまま見やる
ケイト「ああ…写し身、だろ?
でも生きている
別個の魂となって、人格となって生きている
たとえ写されたものであっても、そこは変わらないよ」微笑←手を離す
小狼「!」瞠目
ケイト「だろ?」←手を差し出す
桜「…はい^^」きゅ←手を握る
小狼「ああ」ふっ微笑
モコナ「うん!^^」
ファイ「ちょっと変わっちゃったけど…いい?」苦笑
ケイト「ああ、大丈夫だ」微笑
変わったというのは…約束した内容だろう
写し身が消えるのは、避けられない道だった
だが…魂までは消えない、決して
だが約束した――力になって欲しいと
俺に出来ることなら、と答えてくれた
黒鋼「ちっ……
最初に教えることは出来なかったのか?」
ケイト「出来た
でも…お前らに振り掛かる対価が巨大になる
それに…必ずそうなるとは言い切れない
変えようとしたことで、ひずみがあちこちに行き兼ねない
未来が変われば、全てが揺らぐ…
小さな何かが変わっていき、気付けば…大きく変わって圧し掛かることにもなる
それがいいことであるとは限らないし、悪いことにも繋がり兼ねなかった
だから…言えなかった
ごめん」お辞儀
黒鋼「謝ることでもねえだろ
で…?
お前が、対価として使用しようと決めたんだろうが……
釣り合いそうなのか?今からやろうとしていることと」
ケイト「……わからない
やってみないと」
黒鋼「ぶっつけ本番ってことか
いいぜ
力になってやる
ただし――死ぬなよ」
ケイト「ああ、死なない。絶対に」真剣
黒鋼「何があったのかは知らねえが…覚悟が出来てるみたいだな」ぼそ
ファイ「多分それ程の何かがあったんだろうねえ」ひそ