第14章 遠征
フィン「今回の遠征の目的は51階層にある強竜の泉、帰りに迷宮の第二の入り口を探すことだ。
その時は頼むよ」ケイトを見やる
ケイト「こく)うん。
上層は壁の振動も含めて全て調べた。
おかしな所は何もなかった。空気の抜け道もなかったし。
それぐらい隠蔽工作がうまいのかな?」
フィン「そうか。なら探すのは中層からにしよう」
ケイト「わかった。
でも例の結界魔法成功するまでたくさん倒したんだよね」
フィン「例の新種かい?」
ケイト「うん。
500ほど魔石見せたけど、その倍ぐらい失敗続きだったから…
他のモンスター相手でもやっててね、ステイタス更新したら狩人がDになってた」
フィン「…テレポートありきだね^^;」
ケイト「うん。だから大体のモンスターの魔石の位置は把握したから大丈夫!
どんな大群でも任せて!」
フィン「期待してるよ」くす
ぽんっ
そう肩に手を置いてから、僕らはホームを出立した。
バベルの塔に着くと、そこには見送りの人が数多くいた。
ケイト「!アミッド」
アミッド「見送りに来ました…不安は去りましたか?」
ケイト「…それが、ますます強まる一方で^^;」
アミッド「そうですか…きっと大丈夫ですよ」ぎゅっ
そう言いながらアミッドはケイトに向けて両手を取って握り締め、応援するように、労うように声をかけた。
それにケイトは嬉しそうに頬を染め、満面の笑みを浮かべながら頷いた。
ケイト「あ、アスフィお姉ちゃーん!^^」手を振る
アイズ「!!?(お姉ちゃん!?」くるっ
アスフィ「…見送りに来ました」
ヘルメス「やあケイト!噂は兼ねがね聞いてるよ!」
ケイト「ど、どうm
ヘルメス「突然で悪いけどサインくれないかな!?
ずっと楽しみに待ってたんだよ!この君の英雄譚の本だって5時から並んで買ったんだよ!!
今日を楽しみに待ってたんだけどいいかな!!!!?」
その言葉と共にずいずいずいずいと一言ごとに詰め寄り続ける神ヘルメスに
ケイトは冷や汗交じりに後ろへたじたじと下がっていく一方だった。