第79章 合一の先
何を知った口を!!
そんな心の叫びが、見て取れた
だが…ケイトの表情を見て、口を閉ざした
哀れみではない
本気で、大事に想って、心から心配して、その心に寄り添おうとしている目だった
生きて欲しいと、縋るような、そんな目をしていた
「………………お前はつくづく愚かだな」
ケイト「愚かでいさせてよ…
だって…お前が好きなんだもの」
「!!!」瞠目
ケイト「思い通りに行かないからって、形振り構わず自分の好きにして回って、何の責任も果たさないなんてゴミだっているんだ
お前らの世にもいたように…
だから…尊敬してるんだよ、大事なんだよ……‥
たとえ…どんなやり方を選んだにしても……
お前は…絶対に、自分の責任を蔑ろにする為に、人を利用したり、勝手にしたりしないじゃんかっ
俺は…そういう生き方が好きなんだよっっ(涙)
本当に大事なんだから!!大事にするってことなんだから!!!!」ひっくぼろぼろ
嗚咽を上げながらその場で咽び泣くケイトに…
生きて欲しいという願いに、
本心からの想いに、魂からの叫びに…
「………久しく忘れていた」
ケイト「?」
「……縄を解け」
ケイト「へ?でも」
「頼む」お辞儀
ケイト「???;(おろおろ)
……」ちらっ←困った顔でリヴェリアとフィンを見やる
それに黙ったまま頷いた
解いてやれ、と
もう敵意を感じない、だが気を引き締めるように、と…
それにケイトは頷き、ゆっくりと解いていった
(理解される喜び…
まさか………
今になって、再び思い知るとはな……‥
ふっ…大馬鹿者が、ここにもいたようだ………
なあ…?ソフィア←涙つー
我が…最愛の妻よ)
大国に夫婦で買い物に行くと、濡れ衣を着せられ、妻諸共口封じに殺され、
辛うじて生き残り(妻の想いによる降臨で蘇った)、やっとの思いで村に帰ると…
村は愚か子まで殺されており、それをやった大国のゴミ共が亡骸の上に座って高笑いを続けていた
何かが切れる音がした、と同時に…力に目覚めた
それは始まりの魔法と呼ばれ、いくつもの天災と呪いを広めた
だがそれでもウジは湧いてくる、どこからともなく湧き続けてくる
ならばと、決めたんだ……全てを滅すると……‥
その為だけに生きると………
こんな俺を好きだと言ってくれるのも…実に、久方ぶりだった