第79章 合一の先
「始祖神…様」唖然
寝転がらされたまま
唖然とした表情のまま、硬直していた
硬直し切っていた
ピクリとも動かないまま、瞠目したまま、ケイトを真っ直ぐ見やり続ける彼に…
どう反応を返したらいいか、僕等は動けずそれぞれ一様に固まっていた
ケイトはそのまま思考が硬直し
僕は思考を回しながら動きを制止しており
リヴェリアは目の前の変化に対して静観し切っていた
最初に口を開いたのは…傍観していたリヴェリアだった
リヴェリア「こうやって押し黙っていても話は進まない)
……
お前の目論見は潰えた
お前が作り出した異空間も、もう跡形もない…
どうする?」
全身を植物のツタで雁字搦めに縛り上げて動けない状態のまま
男は静かに俯き、項垂れた
「…夢を潰えた今……この生に、執着は無い………
………
殺せ」
ケイト「やーなこった」
『!!?;』
ケイト「要はさ…世界を滅ぼさないと、生きてる意味は無いって、自分で自分を決め付けてんだろ?
そう生きるって決めて、今…こうして這い蹲ってんだろ?
自分で決めた道が進めないから何だ?
自分の好きにさえ出来たら全て善か?正義か?
違うだろ?
夢は終わらせなければ――
そんな夢(破滅願望)では――お前も、誰も、幸せになんかはなれねえ
一部だけの為に、全体に皺寄せを受けさせる訳にもいくめえしよ
それを小さいって言ってる奴が、一番小さいんだよ
人の命も、心も、国も、価値も、何もかもを小さく見て、好きにすること以外何も考えられない
そういう人間だってことは、それだけは決して変わらないんだから」かっ!
再び…降臨状態と同じく、眩いばかりの光が虹彩と瞳孔に宿った
「!!」身震い
ケイト「そこが一番の問題で、厄介な所なんだろ?
お前はまだやり直せる
癌ではまだ無い
だって…お前はまだ、何の手も汚してさえもいない
ろくでもない罪を擦り付けられたり、苦しんできただろう
でも…今はもう、そんな人達の時代は当の昔に通り過ぎた
許せとは言わない
第一…許せる程度の傷なんかではないのは――私だって同じだ!!(かっ!!)
だから――一生許すな!!!
それでも生きろ!!自分の好きにするあんな人間に染まるな!!!
あんな身勝手な欲望に負けんな!!!!←涙目
お前はあんなゴミ(癌)じゃないだろ!!!?」涙