第79章 合一の先
ケイトが起きた後…変わらないと言った真意を教えてもらった
で…
ケイト自身の想いも、はっきりと明かされた
自分の想いだけでなく、癌についての想いも――
ケイト「力があろうとなかろうと
癌が、目的の為に他人を傷付ける人間であることは変わらない
それでも信じると決めたのは自分だ
信じた結果が、癌だったとしても…
それでも好きなもんは、しょうがないだろ(苦笑)
信じたかったんだから…(前を向いて微笑)
だから…消えるなら、私を先にして欲しかった
馬鹿な願望に振り回されて、信じていた自分を裏切りたくなくて…
でも、結局は…それが間違いだってことだけは、変わんなくって……(俯)
痛感させられて…変わっちまった
癌を怨まなきゃ、怨まなくちゃ、守れねえんだって…
それが現実だって、痛い程わからされたよ…始祖神様に、色んな人達に……
でも…さ…‥
何でかなあ……(くしゃっ)←前髪を掴み上げる
信じたことが間違いだなんて…思えねえんだよっ」涙
ぽとっ
ぽととっ
『……』
否定する気なんて、微塵も起きなかった…
その想いは、同じく抱いたものだったから
ケイト「だから…認識の仕方を、変えることにしたんだ
決めたんだ
怨む部分は、癌って形じゃない
1例目と2例目…今はもう、名前も思い出せなくなったけど…
最後の最後まで信じたかった、大事な人達…
それを悪人だと言うんじゃなく、変わらないそれを…怨むんじゃない
その根幹だけを、怨むって……
癌の場合、やった悪いことが多過ぎるから…
その根幹を掴むのに、随分と時間もかかった…
何で信じていた人達まで消滅させるんだって、怒りが冷めやらなかった…
そこも変わらない想いだ…
でも…それでも……やっぱ、無理なんだよな…信じないことなんてのは……‥
そこは、それでいいって、教えてもらったんだ……
だから生かす
生かして、生かして、生かし抜いて…
で……
最後まで頑張った、頑張って向き合ったって、見送るよ…
笑って…その時を迎えるように……
終わりじゃないから…
させない為の、原初の神々による『消滅』だから…
何も残せず闇ごと消えて死ぬはずだった『光』を、死なさない為の、『大事なもの』だから」微笑
笑みをたたえて、そう結論付けた
それに僕等は笑って頷いた