第79章 合一の先
ひつぎってなんだ?
小さく感じさせられた
最後のケイトの念…
まだ辛うじて残っていたそれが…完全に内からも外からも閉じられた、閉ざされたのを感じた
棺とは――棺桶!!
つまり…純粋な力として手中に収めるということ
すなわち…ケイトの、力以外の死!!
ぐぐっ!!!←掌同士を近付け光を小さくする為に力を加える
リヴェリア&フィン「「やめろ!!!」」睨視
「聞く道理は無い!」黒にや
ミシシシシシッ
ばぢっ
空間と同時に何かが軋む音がいくつかした後…
小さな火花と同時に、その光は小さくなることをやめた
狙い通りに、現実になった
小さな光が指先の上に、掌中に収まる光景を見て、悟った
悟らされた
「ははははははははははっ!!!
ようやく手に入れたぞ!!
はっはっはっはっはっはっはっはっ!!!」
リヴェリア「そん…な…」愕然
フィン「くっ…」ギリッ瞑目歯噛み
突っ伏したまま、高笑いする下劣な笑いを浮かべるローブの人物に…
リヴェリア&フィン「「貴様ああああ!!!!!」」かっ!!!!!
ごおっ!!!!
怒らない訳が無かった
それは…辛うじてだが、重力波を押しのけた
ミシミシと体が悲鳴を上げるのも厭わず、無理やり立ち上がった
が…それが精一杯だった
「まず手始めにお前達を
!!?」
ローブの人物が力を向けようとした刹那
微かに、光が横揺れに振動した
男なのか女なのか、フードで顔が隠れて見えない中…それが吹き飛ばされた
バリィン
刹那――光の中から左手が横凪ぎに振り払われ、解き放たれた
左手の人差し指の先が煌々と光っていた
フィン「!
ケイ――←微笑
!!?」愕然
神霊は未だ魂の内、神器は剣として出したまま…
何も無いはずなのに…
ローブのそれとは比べ物にならない程の力を感じた
男…だったのか
その顔を見て思った
その時のケイトの目は虚ろで、凍ったような目をしていた…
虹彩と瞳孔、額を光らせたまま、フードの無い襟の立った白いローブで身を覆っていた
リヴェリア「……もう、大丈夫だ」辛そうに瞑目する
フィン「知っているのかい?
あの状態を」
リヴェリア「…ああ」力無く項垂れた
自我の消滅だ――
フィン「は?」瞠目
それを聞いた直後
硬直した
と同時に、酷く愕然とし狼狽した