第79章 合一の先
「3000年…
いや、4000年だったか…
随分と待ち侘びたぞ…始祖神」
バリィン!!
それを次元ごと切り裂いて無効化して防いでいた
ほっ
安心したのも束の間…
合一化を一点集中させて構える中、変化が訪れた
ケイト「………
暇なのか?」
ざっくりと言い切った
がくぅっ!!!
ずさぁーっ!!!!
ケイト「???
どした?;」
フィン「おい!!;」手の甲で叩いてツッコむ
ケイト「?;」眉顰め首傾げ
その時…気付かなかった
集中させた力が、合一化させた力が、消えていたことに
「始祖神…
創世神の力を手にすることが出来る
世界の消滅も共有も何でも思うが儘」
リヴェリア「本当に出来ると思っているのか!!?」
「出来るさ…」
ばっ!!
ごおっ!!!!
ケイト「!!
下がってろ!!」ばっ!!
後ろにいた僕等を、更に後ろへと突き飛ばした
その瞬間
僕等のいた所まで覆い尽くす程の激炎がケイトを包み込む
隙間もないそれに、手も出せずにいた
フィン「瞠目)!
(力が使えない!?」
リヴェリア「何をした!!?」
「異空間に閉じ込めればいい
俺以外には出せない異空間にな!」
フィン「いや、違う――!)
吸い取られ続けているのか!!」ギリッ!!
「その通りだ」にや
リヴェリア「!!
…」じっ
見た所によると…
力を放出すると共に、いや…外表を出ると同時に吸い取られている
集中させてから体外へ出した瞬間、空気に溶けるように闇へと消えて行った
いや…増強されている!僕等を包み込む闇が…!!
ケイトに至ってはその比ではない
体の魔力も、魂の力も、その全てを先んじて吸い取られ続けている
いつ崩れてもおかしくは無い
「始祖神は、無意識の内に魂を生み出す
次期始祖神さえあれば、他の次期原初の神々も産める
そもそもが…次期原初の神々の魂を生み出せるのは、始祖神か次期始祖神のみだ
次期始祖神さえいれば、他はいずれ揃う
そして…創世神の力にして、自在に行使することも出来る!
そうだろ――?始祖神!!」
そう叫ぶ先には…ようやく火から解放されたのか
今にも崩れ落ちそうな体を
神器を剣にして、辛うじて体制を支えているケイトがいた
今にも倒れそうで、辛そうに項垂れる中…途絶えそうになる息を荒らしながら…声を出す