第79章 合一の先
ケイト「子犬も子猫も無垢なものもみ~んな消えちゃう」
そう補足するケイトの言葉に、全員が憤慨した
癌はふざけてるのか
悪事を続けるにも限度があるぞ
国を滅ぼしてもいいって何だそれは
責任を取れると思っているのか!!?
うん、言わずもがな非難轟轟だ
だが止めたくない(キラン)
リヴェリア「フィン?;」訝し気に眉顰め
フィン「癌が酷い存在なのはわかってもらえたかな…
と、言っても…
そんな酷いことをしている自覚も無いまま、無自覚に繰り返す悪童なのだけれども;」
ケイト「どうにもならんわ、こればっかりは;」
フィン「だから癌なんだろう?;」じと目
ケイト「勿論」こっくり←深々頷く
ケイトは…異空間収納庫のポテトを食べていた←3599~3600ページ参照
始祖神「あなたは…ちゃんと背負うことが出来る人だから
必要だからと、蔑ろにしない人だから」ケイトを慈しむように見やり言う
癌の魂が存在するだけで…消される世界だってあるぐらいだ←3601ページ参照
ケイトが癌だということはあり得ない
もしそうなら…最初から、原初の神々界に至るまでその全てが消えてしまっている
僕等が生きていることが、ケイトが癌ではない証拠でもある
それは…ケイトが次期始祖神だからという理由、枠組みに他ならない←4135~4142ページ参照
同じ魂の内、一つでも癌になったら全て消されるから
ケイト「癌の消滅
プチッと
音がする
パンパンに肥え太って膨らんだ虫が、内側から破裂して潰れるような音
で、それが周囲で起こる
魂が高位(高い位)の人であれば
プチッ
バシュウウ
何かが抜けるみたいな音もする
触れた途端、消えてゆく
闇が大きな津波になって、奔流となって、辺り一面を覆い尽くして、果ても無く拡がってゆく
同じ爆弾になって
歪みの力が強過ぎて
急激な変化に耐えられない
消えないのは――
原初の神々が宿っているもの(原初の魂)と、善悪を歪めないで背負える人達、つまり、癌の思想に染まらない人達のみ
癌の思想とは
何かを守る為ならば、何を犠牲にしても責めるな咎めるな繰り返させろと、強要を正義(善)として続ける思想を意味する
要は、歪んだ善悪
善と悪を歪める人間、それに染まりやすい人間が一番危ない
開花したら終わりと言われていたのはそれで」