第79章 合一の先
フィン「……
そうか」俯
リヴェリア「なるほど…
癌だから疫病神か
…うまい表現だな、実に的を射ている←顎に手を当てて考え込んでいる
ケイ…←目を向ける
!!」瞠目
その涙を…僕は、見て見ぬ振りをした
その涙声に、リヴェリアは瞠目し
ミロと遊ぶアルとディの目も、こちらに向かわせた
ケイト「その為には…手段なんか選ばねえんだよっ
人を尊重せず無理強いするやり方を正しいって…
そればっかりさ」天を仰ぐ
塔の頂上は、上が全て透けている
そこから、真っ直ぐに…全てを包み込むように、壮大に拡がる真っ青な空を見て…涙を流した
ケイト「どの世界でも守れねえなあ…本当に
また……また…救えなかった
ごめん…ごめんなっ
フィン「他の世界にとらわれるな」
ケイト「…?」えっぐ
フィン「…←黙ったまま涙を拭う
君がどう思おうが、君の勝手だ
だが…そんな人に、希望等抱くな
君を大事に想わない人まで、大事に想うな、尽くそうとするな…
そう、約束したはずだ
君を何とも思わない人に、なびく必要なんかは無い」
ケイト「それでも…でも……っ
情報だけでしか残せないなんて…耐えられないっ
生きているのに、魂が、霊体が、幽体が、その皆までもが…ただ生きているだけの、信じただけの人達まで←瞑目涙
フィン「その行動は誰が為だ?」
ケイト「へ?」
フィン「君の為じゃないのか?」
ケイト「!」
フィン「君が満足できないだけで、全部消せるのか?」
ケイト「違う!そんなことは
フィン「だろう?
だから…生きて行くんだろう?」
ケイト「!」瞠目
フィン「何も君だけのせいじゃない
だろう?」
ケイト「………でも…決めたのは、俺だ
そう行動すると、決めたのも…気付けなかったのも…動けなかったのも
フィン「ぴと)←ケイトの頬に右手を添える
そうやって抱え込むのが君の悪い癖だ
いい所でもあるんだけれどもね?」くす
ケイト「…」きょとん口半開き
フィン「ケイト…君の役割は?」
ケイト「癌を…止めること
世界中の癌化を」
フィン「それでいい
君が癌になれば、全ての世界が消える
こうやって哀しむことも、追悼することさえ叶わなくなる
それを忘れないでくれ
一番重要視するべきは、僕等が癌にならないことだ」
ケイト「!!」
フィン「……わかるね?」真剣